Excelの関数を使えば仕事がはかどることは分かっている。しかし、そもそもどのような関数があるのかよく知らないし、わざわざ調べるのも時間がかかりそうだ。とりあえず当面のタスクは自己流で解決してしまおう――。

 このようにして、関数の攻略をズルズル先延ばしにしている人はきっと多いに違いない。しかし便利な関数を敬遠していれば、長期的に見て「Excelで時短」には逆効果だ。

 日本マイクロソフトの公開するヘルプページで筆者が数えたところ、そもそもExcelには477種類もの関数がある。確かにこれだけ数が多いと、どんな関数があるのか分からないし、すべて覚えるのは非現実的だ。それゆえ、使える関数を増やすには、仕事に役立つ関数だけを厳選するのが急所になる。

 中でもExcelの関数には、これを押さえておくと関数の世界が一気に広がり、使うのが楽しくなる「キラー関数」がある。とりわけ筆者がお薦めしたいのはIF関数だ。仕事に断然使えるし、脱Excel初心者も夢でなくなる。今回はその基本的な使い方について紹介したい。

IF関数の基本を理解する

 IF関数は、指定した条件に合うか合わないかによって返す値を変える。これまで本連載で取り上げてきた関数は引数が1つだったが、IF関数は3つの引数を持つ。IF関数の数式は、次のような構造になっている。

=IF(論理式,真の場合,偽の場合)
値または数式が条件を満たしているかどうかを判定して対応する値を返す
(1)論理式 真または偽のどちらかに評価できる値または式を指定する
(2)真の場合 論理式が真の場合に返す値を指定する
(3)偽の場合 論理式が偽の場合に返す値を指定する

 最初の「論理式」は、条件を指定する引数だ。ここでは、条件に合う(真)か、合わないか(偽)を判定できるような値や式を設定する。

 次の「真の場合」は、「論理式」で指定した条件に合った場合に返す値を指定する。また、最後の「偽の場合」は条件に合わなかった場合に返す値を指定する。それぞれの引数は半角カンマで区切るのがルールになっている。では、簡単な例で実際にIF関数を利用してみよう。

 次の図は、顧客の購入額を示したものだ。会員になっている顧客は「会員」の列に「○」が付いている。そして、会員ならば支払額は購入額から10%割引、非会員ならば割引なしで支払額は購入額そのままとする。IF関数を用いればそれぞれの顧客の支払額を一発で算出できる。

会員ならば10%割引
D2セル以下にIF関数を用いた数式を入力し、条件に合った結果を表示する
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