Excelの「並べ替え」は地味ながら、手作業だと膨大な時間がかかる仕事を一発でこなしてくれる。普段何気なく使う並べ替えながら、実はなかなか奥が深い。

 並べ替えでは、見出し行を持つ表を利用するのが原則になる。並べ替えをしたい表を見出し行も含めて選択し、「ホーム」タブの「並べ替えとフィルター」ボタンから「昇順」(小さい値から大きい値の順)または「降順」(大きい値から小さい値の順)を選ぶのが、並べ替えの最もオーソドックスな手順になる。

 一般に表の選択では、左端上から右端下へとドラッグする。その後、並べ替えを実行すると、左端の列を基準に並べ替えが行われる。ただし、次の方法を用いると並べ替えの基準列を簡単に変えられる。

 例えば下図で、C列の「担当者」を基準列にして並べ替えを実行したいとする。最初にA1:D10を選択したら、範囲の始点であるA1セルが反転した状態になる。ここで[Tab]キーを1度押すと、反転していたセルがA1からB1に移る。さらに[Tab]キーをもう1度押すと、反転セルはC1になる。この状態で並べ替えを実行すると、C列の「担当者」で並べ替えられる。

 このように、並べ替えの基準となる列は[Tab]キーで簡単に変更できる。[Tab]キーを押し過ぎた場合、[Shift]+[Tab]キーで後戻りすればよい。

[Tab]キーで並べ替えの基準列を切り替え
[Tab]キーを2度押して、並べ替えの基準をA列からC列に変更した。このように基準列の変更には[Tab]キーを利用する
[画像のクリックで拡大表示]

 並べ替えの基準列の選択にはもっと簡単な方法がある。行見出しがきちんと設定されている表では、表内のいずれかのセルを選択して、「並べ替え」を実行すると、Excelが自動的に表の範囲を理解して、並べ替えを実行してくれる。

 その際に、選択したセルの列が、並べ替えの基準になる。よって、例えば「価格」を基準に並べ替えを実行したい場合、D1セルを選択して「並べ替えとフィルター」ボタンから「昇順」または「降順」を選ぶ。一発で「価格」を基準列にして並べ替えられる。

「価格」を基準に並べ替え
D1セルを選択して「ホーム」タブ→「並べ替えとフィルター」ボタン→「降順」を実行した。Excelが自動的に表の範囲を理解して、選択セルの列を基準に並べ替えを実行する
[画像のクリックで拡大表示]

複数の並べ替え条件を利用するには

 次に、並べ替えの条件を複数設定する方法を押さえておこう。「日付」は昇順、「価格」は降順に並べる、といったケースだ。一般的なのは、「ホーム」タブの「並べ替えとフィルター」ボタンから「ユーザー設定の並べ替え」を選び、「並べ替え」ダイアログで複数の条件を設定する方法だ。

 例えば、「日付」「担当者」「価格」の優先順位で、「日付」「担当者」は昇順、「価格」のみ降順で並べ替えたいとする。この場合、先の「並べ替え」ダイアログボックスで、「優先されるキー」を「日付」、「並べ替えのキー」を「セルの値」、「順序」を「古い順」に設定する。さらに、「レベルの追加」ボタンをクリックして、「次に優先されるキー」を「担当者」、「並べ替えのキー」を「セルの値」、「順序」を「昇順」にする。

 最後に、もう一度「レベルの追加」ボタンをクリックして、「次に優先されるキー」を「価格」、「並べ替えのキー」を「セルの値」、「順序」を「大きい順」にする。以上の設定で「OK」ボタンを押すと、優先度に応じて並べ替えを実行できる。

複数の条件を設定する
複数の条件で並べ替えを実行する場合、「ホーム」タブ→「並べ替えとフィルター」ボタン→「ユーザー設定の並べ替え」で、「並べ替え」ダイアログを利用するのが基本になる。「レベルの追加」ボタンで並べ替えの条件を追加できる
[画像のクリックで拡大表示]

 こうした複数条件による並べ替えも、先に触れたセル選択だけで実行できる。ただしこの場合、優先順位の高いものから並べ替えを行うとうまくいかない。優先順位の低いものから実行するのがポイントになる。

 前出の「日付」「担当者」「価格」の条件の場合だと、まず優先順位の最も低いD1セルの「価格」を選択して、「ホーム」タブの「並べ替えとフィルター」ボタンから「降順」を選ぶ。次にC1セルの「担当者」を選択して、「並べ替えとフィルター」ボタンから「昇順」を選択する。最後に優先順位が最も高いA1セルの「日付」を選択して、「並べ替えとフィルター」ボタンから「昇順」を選ぶ。結果、「並べ替え」ダイアログを用いた時と同じ並び順になる。

セル選択で複数条件の並べ替えを実行
セル選択で複数条件の並べ替えを実行する場合、優先順位の低いものから並べ替える。優先順位の高いものからではうまくいかない
[画像のクリックで拡大表示]
ナカノアキラ
プランニング・ファクトリーサイコ
1962年、滋賀県生まれ。歴史、経済経営、情報の3分野で執筆する。主な著書に『超一流のアイデア力』(日経BP社)、『IT全史──情報技術の250年を読む』『幻の五大美術館と明治の実業家たち』(祥伝社)、『流出した日本美術の至宝』『世界漫遊家が歩いた明治ニッポン』『裸はいつから恥ずかしくなったか──「裸体」の日本近代史』(筑摩書房)、『超図解「21世紀の哲学」がわかる本』(学研プラス)などがある。オフィシャル・サイトはhttp://www.pcatwork.com

この先は会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら