TV会議や社内カフェなど環境整備への投資を惜しまず、様々な方法で効率化を図ってきたプランテック総合計画事務所。代表取締役社長の来海(きまち)忠男氏は、「働き方改革は経営方針に直結する」と語る。プランテックが考える、設計者のための真の働き方改革とは何かを聞いた。

 これからの設計者は、労働時間に対して対価を求めるのではなく、成果に対して、また、自分の能力に対して報酬を求める人間にならないといけない。そのために我々がやらなければいけない働き方改革は、会社の経営方針に直結しています。

プランテック総合計画事務所の代表取締役社長を務める来海忠男氏。ITツールの活用や社内カフェ設置など、様々な工夫で効率化を進めてきた。その積み重ねの結果、前期の売上高は創業以来、最高額だったという(写真:日経アーキテクチュア)
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 近い将来、設計という行為の一部に人が必要なくなっていくかもしれません。例えば、建築基準法をクリアする形で1つの敷地の中に建物をどうはめこむか、というような業務はAI(人工知能)の方が早くて正確。事業性を踏まえたそういうボリュームスタディーは、今後AIが主となっていくかも。

 このような変化が、10年単位で起ころうとしているときに、働き方改革に守られて仕事をしないと生きていけない人たちは、建築の世界ではたぶんもう道がなくなるでしょう。

 「建築なんてものは汗と涙で出来上がるんだ」なんて言ってるようでは、働き方改革につながっていかない。若い人たちに、考える時間をどれだけ与えられるか、どういうことをやれば、それが実現できるか、を考えることに尽きます。

 考える時間をつくり出せたら、確実に品質の向上につながっていく。そして、それが会社の業績に直結します。だからこそ、本当に意識を変えないといけないのは、トップマネジメント層なんです。

 私は若いとき、仕事したくて仕方がなかった。横で面白そうな物件が始まると、それもやります、って手を挙げていましたね。残業禁止とか、何時になったらパソコン切りなさいとか決めると時間に縛られる。時間に縛られて、決められた仕事以外をしてはいけない、となるのは社員にとってプラスにはならないでしょう。

 社員が「やれる、やりたい」というのであれば、やれる環境とやりたいことをできる時間をつくっていくことの方が大事です。時間に縛られた感覚は無くしていかなければならないと考えています。

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