シャープの「ヘルシオ ホットクック」や象印マホービンの「煮込み自慢」、愛知ドビーの「バーミキュラ ライスポット」、ティファールの「Cook4me Express」など、火加減を自動的に調整してくれる電気調理鍋が人気だ。自動調理メニューや予約調理機能、健康的においしく調理できる無水調理機能、肉などにしっかりと火を通しつつも柔らかく仕上げられる低温調理機能、時短調理が可能な圧力調理機能など、それぞれが違った特徴を持っている。

 このように国内の電気調理鍋は百花繚乱(りょうらん)といった状況だが、米国でもかなりの大ヒットとなった製品がある。2009年に設立されたInstant Brands Inc.が製造・販売する電気調理鍋「Instant Pot」だ。

米Instant Brands Inc.が製造・販売する電気調理鍋「Instant Pot」
写真は上位モデルの「Instant Pot Ultra」
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 Instant Potの発売は2010年である。初代モデルの北米での販売台数は約30万台ほどだったが、2015年までには累計で約300万台を超える大ヒットとなった。米The Next Webの2016年の記事「People bought a butt ton of cereals and toothbrushes on Amazon’s second Prime Day」によると、米Amazon.comが毎年7月に開催する年に1度の大セール「Prime Day」では1日で約25万1000台を販売し、Prime Dayナンバー1の販売台数を記録したという。

 公開されているレシピの数も驚きだ。国内の調理家電の場合、その製品に特化したレシピブックは購入時の付録にあるぐらいで、ほとんど市販されていない。しかしInstant Potのレシピブックは米Amazon.comのBookカテゴリーで2000超ある。電子書籍ストアーのKindle Storeでも、1000以上の電子書籍が販売されている。

Amazon.co.jpのKindleストアでは、1000を超える電子書籍版のレシピブックが販売されている
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 さらに、Facebookの「Instant Pot Community」には、143万人を超えるユーザーが集まっている。国内の調理家電ではちょっと考えられないレベルで普及しているようだ。

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