日経AutomotiveのDisassembly Report「メガサプライヤーが名を連ねる Volkswagen社『ポロ』(下)」の転載記事となります。

 シャシー系部品では、ステアリングシステムが米TRW Automotive社製であった。ポロのようなBセグメントの日本の小型車では、電動パワーステアリングが主流だが、今回分解した部分改良前の車両は、電動ポンプによって油圧を発生させる電動油圧パワーステアリングを使っていた(図5)。

図5 サブフレームに搭載した電動油圧パワーステアリング
米TRW Automotive社製の電動油圧パワーステアリングシステム。ボディー前端左側には油タンクと電動ポンプがある。
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 前部のサブフレームに搭載したラック・アンド・ピニオンのユニットに加えて、同機構に油圧を供給する電動ポンプおよびタンクがホースでつながっている。ポンプとタンクは一体化されており、運転者から見てエンジンルームの左側(ラジエーターの手前側)に搭載している。また、エンジンルームにあるブレーキ・マスター・シリンダーもTRW社製である(生産国はいずれも不明)。

 電動化が日本車に比べてやや遅れていた同車だが、日本で2014年8月に部分改良した現行車では、電動油圧パワーステアリングを電動パワーステアリングに置き換えており、エンジンの改良とともに燃費改善を進めている。

 最近では変速機メーカーとして名高いドイツZF社がTRW社を買収することが報じられた。これによりZF社は、TRW社が得意とする電動パワーステアリングや運転支援システムの部品群を大幅に増やすことに成功し、Bosch社に次ぐ世界第2位の部品メーカーとなるようだ。

 ポロに採用されたエアバッグは、ECUとエアバッグ本体で部品メーカーが分かれている。ECUはBosch社製のドイツ生産品となる(図6)。エアバッグECUには、取り扱いに関する説明が英語、ドイツ語、中国語をはじめとして多言語で書かれており、ドイツで一貫生産したECUが世界中のあらゆる工場に供給されていることが分かる。

図6 エアバッグECU
Bosch社製のECUはドイツ生産品。
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 ECUに貼り付けられたラベルにはVWブランドのロゴだけが印刷されており、他のブランドとの共用化はしていないようだ。

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