日経AutomotiveのDisassembly Report「過給ダウンサイジングの世界戦略車 日産自動車『ノート』(上)」の転載記事となります。

 ノートは、プラットフォームの共用化によって設計や生産の手間を減らし、汎用的な材料を用いることで、原価低減を徹底している。こうして車体の価格を抑えた上で、上位グレードに搭載する過給器付きエンジンには多くのコストをかけている。

 HR12DDR型は、高い燃費効率と日常でのパワーの確保の両立を目指して開発され、欧州向け「Micra(日本名マーチ)」で2011年から採用された。1.5L直4エンジンの出力を実現しつつ、このクラスで世界最高レベルの燃費を実現している(図4)。

図4「HR12DDR」型エンジン
排気量1.2Lの「HR12DE」型直列3気筒エンジンをベースに、ミラーサイクル化とスーパーチャジャーによる過給を施した。最高出力72kW/5600rpm、最大トルク142N・m/4400rpmを発揮する。
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 エンジンの最高出力は72kW/5600rpm、最大トルクが142N・m/4400rpm。JC08モード燃費は今回分解したグレードであるX DIG-Sでは24km/Lとなっている。過給器はルーツ式で最大過給圧は0.4barである。スーパーチャージャーは使用状況によって電動クラッチをオン・オフし、過給の有無を切り替えることで、燃費向上と出力の確保を両立させた。

 性能面での特徴を挙げていくと、スーパーチャージャー採用のエンジンとしては12.0と高い圧縮比、6個の燃料噴射口を与えられた直噴インジェクターや15MPaの圧力で燃料を供給する直噴システム、吸気バルブのいわゆる“遅閉じ”によって高膨張比を実現し、スワールコントロールバルブの採用により燃焼効率を改善する“ミラーサイクル”化などとなる。

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