日経AutomotiveのDisassembly Report「過給ダウンサイジングの世界戦略車 日産自動車『ノート』(上)」の転載記事となります。

 今回の日産自動車「ノート」の分解は、公益財団法人ひろしま産業振興機構のカーテクノロジー革新センター内のベンチマーキングセンター利活用協議会の協力を得た。同センターは2009年に活動を開始し、これまで10台の車両について試乗評価と分解後の解析を実施しており、11台目の分解対象として日産自動車の世界戦略車「ノート」を選んだ。まず、プラットフォームとパワートレーンを中心に紹介し、続いて安全装備やシャシー部品を取り上げる。

Vプラットフォームに過給エンジン採用

 分解したノートのグレードは売れ筋といえる「X DIG-S」(2輪駆動車)の「エマージェンシーブレーキパッケージ」装着車である(図1)。単眼カメラによる低速自動ブレーキを備えるほか、オプションで移動物検知機能付きアラウンドビューモニター(約8万円、税抜き)などを装着しており、車両価格は約167万円(税抜き)である。

図1 日産自動車「ノート」
(a)2013年12月末に部分改良を実施したノートを分解。(b)部分改良では、自動ブレーキや車線逸脱警報など「エマージェンシーブレーキパッケージ」を追加設定した。
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 初代ノートは、排気量1.5L「HR15DE」型直列4気筒エンジンを使っていたが、新型では1.2Lの3気筒エンジンに“ダウンサイジング”した。エンジンは2種類で、ベースグレードは自然吸気の「HR12DE」を使うが、今回分解した上位グレードには、HR12DEにスーパーチャージャーを追加した「HR12DDR」を使う。

 2012年8月に発表され、13年12月に部分改良した2代目ノートの大きな特徴は、日産が小型車のB/Cセグメント向けに開発した「V(Versatile:“多様な”などの意)プラットフォーム」を採用したことである。

 このプラットフォームは、「マーチ」から採用されており、生産を新興国に集約することと、構成部品をできるだけ共用化することで、原価を下げたのが特徴だ。なお、ノートの日本仕様は日産自動車九州で生産されており、マーチの日本仕様がタイのNissan Motor Thailand社で生産されて日本に輸出されるのとは異なっている。

 Vプラットフォームは世界各地で生産されている。日産自動車九州ではノート以外に「ラティオ」を生産し、中国で日産ブランドとして「Sunny」、東風日産のヴァヌーシアブランドでエントリー小型車「R30」に使われている。さらに、タイ、インド、インドネシア、英国、メキシコでも生産される。新興国専用のDatsunブランドでも「GO」と「GO+」が同プラットフォームの改良版を使う。

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