「異能」ともいえる際立った能力や実績を持ち、周りから一目置かれるエンジニアの素顔に迫る。今月は、NextIntというベンチャー企業を設立し、企業向けの「Vein」という情報共有サービスを開発する中山心太氏。機械学習にも強く、複数の企業に技術コンサルティングを提供している。今回は、Veinの特徴や開発している理由などを聞いた。

(聞き手は大森 敏行=日経 xTECH/日経NETWORK)


 今のメインの仕事は、「Vein」という企業向けの新しい情報共有サービスを作ることです。自分で設立したNextIntというベンチャー企業のサービスとして自社開発しています。

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 Veinは、複数のユーザーでブックマークを共有するサービスです。ソーシャルブックマークサービス自体は15年くらい前からあります。それを企業向けに作り直そうとしています。

 Veinを開発しようと思ったのには、いろんな背景があります。

 まず、以前からあった様々なツールが企業向けにカスタマイズされた状態で新たに登場していることです。例えば、チャット自体は30年前からありました。それが、企業に使いやすくカスタマイズされて「Slack」として新たに登場しました。企業内のインターネット利用が一般的になった結果、企業の中できちんとしたツールを使おうという動きが出てきているのです。

 ソーシャルブックマークもその文脈に乗るだろうと考えています。Slackのようなオープンなネットワークで発言できない人は実はたくさんいます。Slackなどで活躍するのは、もともと言語的な能力が高い人たちです。一方、そうでない人はパブリックな場所に書き込めず、結局みんなダイレクトメッセージでやり取りするようになります。

 Slackは言語能力が高い人にあまりに特化されすぎていると考えています。その結果、言語能力が高くない人が正当に評価されにくい状況になっています。言語能力が高い人はそれほど多くありません。ごく一部の声の大きい人が社内のSlackで活躍する状況は健全ではないと思います。

 こうした状況に対して、非言語的な共感を表現できる手段はないかと思い、Veinを開発することにしました。Veinではユーザーが見たWebサイトを投稿するだけなので、そこに言語的な能力や本人の意見は必要ありません。SlackでもURLだけを流すチャンネルは作る企業が多いですが、見たい記事が流れていって見逃してしまうことも多い。また「コメントを書かないで記事を紹介するのは失礼だ」という変な文化が生まれたりもします。

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