スイッチング電源として利用するためには、DC-DCコンバーターの出力を確認し、それを基に制御する機構が必要となる。この制御系の設計においては、安定性を評価する指標、負荷変動への応答を評価する指標、入力変動への応答を評価する指標を確認することが不可欠だ。

 前回はスイッチング電源の制御系を設計する際に重要な3つの指標を見てきた。今回は各指標について順にみていこう。

指標1:一巡伝達関数

 一巡伝達関数は、システムの安定性を評価するために用いる関数である。

 まず、一般的な負帰還のシステムをおさらいしておこう。入力uからコントローラーの出力を引いたxを制御対象に入力し、外部への出力yを得る。それと同時に出力yをコントローラーに入力するシステムである(図3)。Gs)は制御対象の伝達関数、Hs)は制御器の伝達関数である。このシステムにおける制御対象への入力xと制御対象からの出力y

と書ける。これを基に、外部入力uから出力yへの閉ループの伝達関数を求めると

となる。この(6)式の分母にある

が一巡伝達関数である。(6)式の場合は分母をゼロにするTs)=-1が安定性の臨界点である。

図3 負帰還の制御ブロック図
一般的な負帰還の制御ブロック図を示した。出力yをコントローラーに入力し、その出力を入力uから引いたxを制御対象に入力する。
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