(写真:Graphs/PIXTA)
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 サプライヤーさんと価格について直に交渉するのはバイヤーの仕事であり、デザインについてはデザインエンジニアやアーキテクチャーが担当する。筆者も原価企画担当の立場から、さまざまなコストについて、その低減についてチャレンジしている。

 コストを決める業務は、バイヤーがRFQ(Request For Quotation、見積依頼書)を送付し、サプライヤーさんが見積もりを出すところから始まる。バイヤーが候補を2~3社に絞った段階で、その見積もり分析の依頼が筆者のところに来ることになっている(案件ごとにデザインが変わる外装部品とその関連部品については依頼が来ないこともある)。RFQは弊社の定型フォーマットに則って記入する形式のものだが、内容の辻褄が合っているのは、筆者担当のパーツに関していうならば6~7割程度に留まる。つまり、記入されたパーツの販売価格に対して、材料費、購入部品費、製作費、その他、販売費および一般管理費、利益、手数料、配送費などの詳細が理にかなっていないのである。

 各費用の数字は、価格からさかのぼって決めたとしか思えない数字であることが多い。すなわち、各費用を出してからそれをトータルして販売価格としているのではなく、販売価格が先に決まっていて、それに合わせて一見もっともらしい数字を各項目に割り振った見積もりになっているのである。見積書には価格だけでなく、例えば製造工程のサイクルタイムの記載もあるが、これが妙に長すぎて価格と合っていないような場合がある。

 このようなときは工程の詳細の説明をお願いし、ついでに類似工程の写真も送るよう依頼する。そうすると高い確率で「なぜそんなものが必要なのか」と逆に聞き返してくる。そういう場合はたいてい、いいかげんな見積もりになっているとみてまず間違いない。

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