曙(あけぼの)が外国人力士として初めて横綱に昇進し、プロのサッカーリーグ「Jリーグ」が開幕した1993年。法隆寺や姫路城など、日本で初めて世界遺産が登録されたのもこの年だった。IT業界に目を向けると、インターネットイニシアティブ(IIJ)が始めた日本初の商用インターネットが話題となった。

商用インターネット開始を報じる新聞記事(左)と米アップルコンピュータ(現アップル)の展示を伝える日経コンピュータの記事
(出所:日経産業新聞1993年3月4日付(左))
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 郵政省(現総務省)が日本でのインターネットの商用利用を認可し、IIJは11月に国内で初めてIPで直接インターネットにつなぐサービスの提供を始めた。

 当初は国際通信の認可が下りず、接続先は国内のみに限られていた。国内限定でも直接インターネットにつなぎたい人にとっては待望のサービスだった。当時、接続用のルーター専用機は極めて高価だったため、「普通のDOS/VパソコンにBSD UNIXをインストールしたものを、ルーターとして顧客先に設置していた」(IIJ広報)。

 海外にもつながるようになったのは翌年3月。一般にはインターネットがほとんど知られていない時期にもかかわらず、日本初の国際ネット接続サービスを開始するや否や企業からの申し込みが殺到したという。

 「既に日本企業の海外進出は当たり前だった。米国企業がネットを使い始めれば、取引のある会社は使わざるを得なくなった」と、当時IIJ社長で現会長の鈴木幸一氏は語っている。インターネットの商用サービスが始まった1993年から2003年までのトラフィックの伸びは約1000倍と言われ、同社のサービスが国内におけるインターネットの爆発的な普及のきっかけをつくったとされる。

1993年の主な動き。現行Windowsの祖「Windows NT」も登場
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