1996年(平成8年)、前年に「Windows 95」が発売されてパソコンとインターネットが身近になり、Webサイトを見るためのブラウザー競争が激しくなった。現在も情報システムやアプリの開発に使われているJava言語が登場したのもこの年だ。

米ネットスケープコミュニケーションズのWebブラウザー「Netscape Navigator」
写真:AP/アフロ
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 自社さ連立政権の村山富市首相が1月5日に退陣を表明するなど慌ただしい年明けを迎えた1996年。1月11日にソフトバンクが米ヤフーと合弁でヤフー日本法人を設立し、世界最大級のWebサイトの日本版を立ち上げると宣言した。新会社の社長に就いたのは孫正義氏だ。日本を代表するWebサイトが第1歩を踏み出した。

Netscapeが圧倒的なシェア、追うIE

 前年の1995年11月に登場した米マイクロソフトのパソコン用OS「Windows 95」をきっかけに、インターネットが急速に広まった。それに伴いWebサイトが増え、Webブラウザーのシェア争いが激化した。

 当時圧倒的なシェアを持っていたのは米ネットスケープコミュニケーションズの「Netscape Navigator」だ。追うマイクロソフトは「Internet Explorer(IE)3」を8月に無償で公開。Active XコントロールやJavaScriptに対応するなど当時として最新の機能を持たせた。ネットスケープは同月にNetscapeバージョン3.0を投入して対抗した。1996年の時点でネットスケープ優位の構図は変わらなかった。

 マイクロソフトはその後WindowsにIEを標準装備して提供し始めた。独占的な地位を築いたOSとの抱き合わせに批判を浴びつつもシェアを伸ばし、初期のブラウザー戦争に勝利した。その結果IEを標準とする企業が増え、社内システムは「IEのみ対応」が当たり前になっていった。ネットスケープは1998年に米AOLに買収されて巻き返しを図ったがシェアの低下は止まらず、AOLは2007年にNetscapeの開発中止を発表した。

 日経コンピュータは4月15日号で「今後、ブラウザーが実行するのはHTML文書の表示にとどまらない。スクリプト言語やプログラム部品の実行が大きな役割になる」と指摘した。ブラウザー戦争の勃発から20年たち、ブラウザーの顔触れはやや変わった。だが、業務やサービスの実行基盤としての役割は大きくなる一方だ。

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