(1)改正後5年間の出題傾向

 道路には大きく分けると計画、設計、施工、舗装の4分野があります。下の表は、2013年度から17年度までの5年間の出題概要です。II―1は4問から2問を、II―2とIIIは2問からそれぞれ1問を選択します。

問題番号 出題概要 分野
2017年度 II 1―1 高速道路のインターチェンジのランプターミナル付近における線形設計 設計
1―2 高速道路のナンバリングの導入背景とルール 計画
1―3 舗装点検要領における分類区分と舗装種別に応じた点検の概要と考え方 舗装
1―4 軟弱地盤対策の圧密・排水工法の原理と設計の考え方 設計
2―1 道路空間の再配分を検討する際の事前の調査事項と手順、工夫や留意事項 計画
2―2 地下式の道路による地下水の流動阻害の影響と事前の調査事項、対策の手順と留意事項 設計
III 1* 高速道路の暫定2車線による整備の背景と課題、解決策と留意点 計画
2 地震災害時における緊急輸送道路の役割と考え方、事前の取り組み、実効性を高めるための方策 計画
2016年度 II 1—1 視距の定義と設定の目的および線形設計上の留意点 設計
1—2 道路緑化の役割、緑化の計画および設計段階における留意点 計画、設計
1—3 アスファルト舗装の破損調査のうち、構造調査の手法と内容 舗装
1—4 地すべり対策における抑制工と抑止工の工法および計画・設計上の留意点 計画、設計
2—1 自転車ネットワーク計画の調査事項と作成手順、自転車通行空間の整備形態を選定する際の留意点 計画
2—2 高架式道路の拡幅に伴う近接施工の設計で検討すべき項目と既存構造物への影響を軽減する手法 設計
III 1 メンテナンスサイクルの考え方と課題、解決策と実効性を高めるための方策 計画
2 道路事業における事業評価の手法と課題、解決策と実施する際の留意点 計画
2015年度 II 1—1 メンテナンスサイクルの各段階 計画
1—2 ラウンドアバウトの長所と導入時の留意点 計画
1—3 遮熱性舗装と保水性舗装の路面温度の上昇を抑制するメカニズムと評価方法 舗装
1—4 盛り土の排水処理の設計における対策と留意点 設計
2—1 4種2級の道路に必要な横断面の構成要素と機能、計画上の留意点 計画、設計
2—2 トンネル工事の建設発生土を有効利用するうえでの課題と方策および留意点 施工
III 1 高速道路を「賢く使う」方策と留意点 計画
2 無電柱化を進めるうえでの課題と解決策および留意点 計画
2014年度 II 1—1 種級区分の決定要素と級を下げる場合の留意点 計画
1—2 スマートインターチェンジの特徴と導入時の留意点 計画
1—3 塑性変形輪数と簡便法の概要および適用時の留意点 舗装
1—4 法面保護工の概要と選定時の考慮事項 設計
2—1 橋梁の損傷原因と点検・診断での実施事項、メンテナンスサイクルを回すための仕組み 設計
2—2 「道の駅」の施設構成と提供サービスの概要、道の駅の役割と充実に向けた取り組み 計画
III 1 物流の効率化に向けた現状と課題および解決策、実効性を高めるうえでの留意事項 計画
2 大規模な地震災害における道路の役割と課題および解決策、解決策の実効性を高めるうえでの留意事項 計画
2013年度 II 1—1 空間機能の概要と計画・設計時の留意点 計画、設計
1—2 費用便益分析の3便益の定義と算定方法 計画
1—3 密粒度アスファルト舗装と比べた普通コンクリート舗装の長所と短所 舗装
1—4 振動締め固め工法の特徴と施工の留意点 施工
2—1 交差点の改良計画の手順と留意点 計画、設計
2—2 路上工事における事前の把握事項と施工上の対策 施工
III 1 道路構造物を維持管理するうえでの課題と解決策、解決策の実効性を高めるための留意点 全分野
2 交通結節機能の充実に向けた課題と解決策、解決策の効果を高めるための関連施策 計画
* 2017年度のIII―1の問題は出題文と論文構成例を掲載

 道路では全体の約半分を計画分野の出題が占めており、この分野の勉強は外せません。主に応用能力が問われるII―2では設計についても出題されていますが、範囲が広く、テーマも多岐にわたっています。舗装や施工の分野は出題数が少ないので、別の分野の対策も必要です。例えば計画系のテーマを勉強するには、国土交通省のウェブサイトに掲載された審議会などの情報を収集しておくとよいでしょう。重要なテーマの動向を理解するのに役立つはずです。

 14年度にII―2で出題されたメンテナンスサイクルが、15年度にはII―1で、16年度にはIII―1で出題されました。施策の運用が進んでルールとして定着してきたことから、15年度に専門知識として問われるようになりましたが、メンテナンスサイクルの進展に伴って次の課題も明らかになってきました。そこで、メンテナンスサイクルを回し続けるうえでの「考え方」や「課題」などが、16年度に改めて問われたものとみられます。17年度は出題されませんでしたが、メンテナンスの関連では「ストック効果の最大化」も18年度の重要なテーマです。「賢く投資、賢く使う」や「見える化、見せる化」、「マネジメントサイクルの確立」など、主なキーワードのポイントを押さえておいてください。

 先述のメンテナンスサイクルのようなケースは、他のテーマでも出てきそうです。出題テーマを予測するうえでも、国土交通白書や国交省のウェブサイトなどで国の施策の動向をチェックしておくことは大切です。

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