米アマゾン・ドットコム(Amazon)は2018年5月、同社の音声アシスタントサービス「Alexa」を使って、企業などがマネタイズ(収益化)する仕組みを提供すると発表した。企業はAlexa用のスキル(音声アプリ)を開発し、利用者に音声コンテンツを販売したり、サブスクリプションサービスを提供したりできるようになる。

マネタイズの仕組みを一般公開

 こうした仕組みは、米アップル(Apple)の「App Store」や米グーグル(Google)の「Google Play」といったスマートフォン用アプリ配信サービスが提供しているマネタイズ機能と同じだ。

 スマートフォン用アプリの中には、追加料金を支払うことで高度な機能が使えるようになったり、追加コンテンツを利用できたりするものがある。毎月一定料金を支払うことで、常に最新のコンテンツを利用できるアプリもある。Amazonはこの仕組みを、AI(人工知能)スピーカー「Echo」に取り入れる。

 Amazonは既に一部の企業に対し、この仕組みを提供していた。例えば米Sony Pictures Televisionは、米国の人気クイズ番組「Jeopardy!」のAlexaスキルを公開している。米Warner Bros. Televisionは、米国のコメディアンで女優のエレン・デジェネレス(Ellen DeGeneres)がトークショー内で行っている「Heads Up!」という名前当てクイズのAlexaスキルを公開している。この2つのスキルにはアプリ内課金がある。

 このほかインターネットラジオの米チューンイン(TuneIn)は、「TuneIn Live」と呼ぶスキルを公開。月額3.99ドルで北米4大プロスポーツであるMLB(メジャーリーグ・ベースボール)、NBA(ナショナル・バスケットボール・アソシエーション)、NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)、NHL(ナショナル・ホッケーリーグ)の試合の実況放送やニュースなどの音声コンテンツを提供している。これまで一部の企業に提供していたマネタイズの仕組みを今回、一般に公開したというわけだ。

物品の販売も可能に

 Amazonは、企業などがAlexaを通じ、イベントのチケットや生花 、交通系サービスなど、音声コンテンツ以外の製品・サービスを販売できる仕組みも提供する。このため同社は「Amazon Pay for Alexa Skills」と呼ぶAmazon PayのAlexa版も用意した。

 Amazon Payとは、Amazonが他社のeコマースサイトに対して決済手段を提供するサービスだ。顧客はAmazonのアカウントを使って外部のeコマースサイトにログインし、Amazonに登録したクレジットカードで決済できる。この機能を新たにスキル内でも利用できるようにする。Amazonは先ごろ組織再編を行い、Amazon PayをAlexaの開発部門に組み入れたと伝えられていた。

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