コンクリート基礎のひび割れは、どこまで許容されるのか。公的な資料として2つの基準値がある。

 1つは、品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)の基準だ。同法70条の住宅紛争処理の規定を受け、国土交通省告示1653号で、ひび割れ幅に関する技術的基準が制定された。

 この基準は「ひび割れ幅」と「構造上の瑕疵が存在する可能性」を関連付けている点が特徴だ。基礎のひび割れに関しては、幅0.3mm未満の場合には瑕疵が存在する可能性が「低い」、幅0.3mm以上0.5mm未満の場合は「一定程度存在する」、幅0.5mm以上もしくはさび汁を伴う場合は「高い」と定めている〔図1〕。

〔図1〕品確法の規定では幅0.5mm以上は瑕疵の可能性大
この基準値は品確法に基づく国土交通省告示1653号で示されている。ひび割れ幅と瑕疵の可能性を関連付けている点が特徴だ(資料:国土交通省の資料を基に日経ホームビルダーが作成)
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 大まかに言えば、幅0.3~0.5mmは黄信号、幅0.5mm以上が赤信号という位置づけだ。

 もう1つは、日本建築学会の基準だ。「鉄筋コンクリート造建築物の収縮ひび割れ制御設計・施工指針(案)・同解説」に記載されている。こちらは、ひび割れ幅の基準値を「劣化抵抗性」と「漏水抵抗性」に分類〔図2〕。さらに劣化抵抗性を屋内側と屋外側に分けた。

〔図2〕学会基準は屋外と屋内で許容値が異なる
日本建築学会は屋内側と屋外側に分けて許容値を示している(資料:日本建築学会「鉄筋コンクリート造建築物の収縮ひび割れ制御設計・施工指針(案)・同解説」を基に日経ホームビルダーが作成)
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 劣化抵抗性は、鉄筋の腐食の恐れがあるか否かで判定する。屋外では幅0.3mm以下、屋内では幅0.5mm以下のひび割れであれば許容できると規定している。漏水抵抗性とは漏水の恐れの有無で判定するもので、こちらは幅0.15mm以下を許容範囲としている。漏水抵抗性の方が厳しい基準になっている。

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