電磁石による制御で高速スクロールが快適

 スクロールホイールは金属製だ。触ったときにひんやりと感じる質感で、作業のやる気が少し高まる。

金属製のスクロールホイール。前モデルではゴムが貼られていたが、MX MASTER 3はそれがなくなり金属の質感がより強調された
(撮影:スタジオキャスパー)
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 最大の特徴ともいえるのが、ホイールの制御に電磁石を採用した点だ。ホイールの動きにはクリック感がある「ラチェットモード」とクリック感がない「フリースピンモード」があり、ホイールの動かし方に応じて2つのモードが切り替わる。

 ホイールをゆっくりと回して数行ごとにスクロールするときはラチェットモードで動作する。ホイールを勢いよく回すと、自動的にラチェットモードからフリースピンモードに切り替わる。一気にたくさんの行をスクロールするときに快適だ。ホイールの後ろにあるボタンを押して、手動で切り替えることもできる。

 シームレスな切り替えは電磁石による制御によって実現している。ホイールは軸部に歯車状の部品と電磁石を備える。ホイールの動かし方に応じて電磁石の磁極の向きを変え、電磁石と歯車状の部品が磁力でひき付けられる抵抗があるラチェットモードと、それがないフリースピンモードを切り替えている。

発表会でロジクールが掲示した説明資料。電磁石の極性を変え、ラチェットモードとフリースピンモードを切り替える
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 数千行のテキストファイルを用意してスクロールを試したところ、指先で勢いよくホイールを回転させると1秒で数百行のスクロールができた。

 高速スクロールができないマウスでこうした大量のスクロールをするには、根気よくホイールを回し続けるか、ホイール操作を諦めてウインドウの端にあるスクロールバーをドラッグするかしなければならない。どちらの方法でも狙った行にたどり着くのに手間取る。

 MX MASTER 3なら、ホイールを回転させる勢いを速くすれば高速スクロールができるのでとても楽だ。回転中のホイールに触れるとその瞬間にピタリと止まり、狙った位置でスクロールを止められる。縦に長いファイルを扱う人には便利だろう。

 ホイールはサイドにもある。初期状態では横スクロール(水平スクロール)に割り当てられている。スクロールホイールと違ってフリースピンはできないが、Microsoft Excelなどで横に長いシートなどを見るとき、左右にスクロールできて便利だ。スクロールホイールを左右に押し込んで水平スクロールさせるマウスに比べ、はるかに正確なコントロールができる。

 スクロール時にほとんど音がしないのも好印象である。カラカラとホイールが回る音がせず、非常に静かだ。惜しいのは、左右のクリックボタンを押したときの音がやや大きいこと。これは前モデルも同じだった。このクリック音も静かになれば、静音マウスとしてオフィスでさらに使いやすくなりそうだ。