LINEはユーザーにもうれしい

 僕は実際にLINEサポートを利用してみて、「大変なことにならないのだろうか」という素朴な疑問を持った。

 電話なら、つながらないのではないかという心理的なハードルがあるし、面倒なので簡単には掛けづらい。これがLINEだと、ユーザーはLINEアプリにバッファローを友達登録しておけば、そこに書き込むだけでサポートが始まる。何らかの内容を問い合わせて終わっても、友達として登録してあれば、続きとして別の内容を書き込んで問い合わせればよい。気軽にサポートを受けられてしまうので、対応数が激増しコストが膨れ上がっていくのではないかと思ったのだ。

 ところが嶋田氏は「LINEによるサポートは、電話によるサポートよりもコストが掛かっていない」と話す。その理由はサポートの体制にある。

 バッファローのLINEサポートは、最初は1対1だったが、現在は1対6だ。つまり、最初は1人のオペレーターが1人のユーザーとLINEでやり取りしていたが、現在は1人のオペレーターが6名のユーザーとLINEでやり取りしているのだ。この1対6は最終目標ではなく、1対10を目指しているという。

 オペレーターは、スマホではなくPCからLINEにログインして対応している。

オペレーターの画面。1人当たり6件のやり取りを同時に並行している
(出所:バッファロー)
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オペレーターは、対応しているユーザー一人ひとりについて、それまでにやり取りしたメッセージや過去の問い合わせ履歴を見られる
(出所:バッファロー)
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 オペレーター1人で複数のユーザーに対応できるのは、ユーザーの入力待ちの時間があるからだ。電話は無音の時間があるとおかしいが、LINEなら「向こうは入力中だろう」という時間がある前提になる。LINEのコミュニケーションは電話と違って、多少待つのが普通だから気にならないのだ。かつ、僕が利用した時はさほど待たされずに返事が来た。

サポートの時間は電話より長くなった

 一方LINEサポートだと、1件当たりのサポートに要する平均時間は長くなる傾向がみられる。電話なら20~30分のやり取りが、LINEでは50分くらい掛かっているという。これは、ユーザーの返事を待つ時間があるからだ。

 ユーザーは、自分の都合で返事を打ってくる。極論すると、サポートセンターからの問い合わせに対するユーザーの返事が、数時間後になるケースもある。もちろんサポートは、遅い返事にも対応する。時間がたつとオペレーターは交代するが、ユーザーはその交代に気づかないわけだ。他のメンバーに引き継いでもやり取りの履歴が残っているので、情報はきちんと伝わる。

 こうした傾向を踏まえて、電話の問い合わせは9時半から19時までだが、LINEは9時半から21時までと長く対応している。それでもLINEは同時並行でサポートをこなせるため、対応時間を延ばしても全体サポートコストが増加することはないそうだ。

 バッファローのサポートに対する満足度は、電話が80%であるのに対して、LINEを含むチャットのサポートは91%とより高い。ちなみに、LINEでサポートに問い合わせてくるのは、20~30代が多いそうだ。