なお、クレジットカード決済端末を提供しているSquare(スクエア)は2019年3月に決済端末「Square Reader(スクエアリーダー)」の新モデルをリリースした。これがバッテリー駆動とBluetooth接続、そして、NFC Type A/Bと「FeliCa(フェリカ)」に対応した。ニュースリリースでは「日本で主流となっている電子マネーの受け付けも可能になる予定」としている。

 Squareは無店舗申請でも審査に合格することから、イベントやフリーマーケットでの導入が増えている。そのため「無店舗の個人でも電子マネー決済が可能になるのでは」と期待する声もある。ただ先ほども述べたように、審査には決済サービスの運営というよりは信販企業の基準が反映されることが多いようだ。Squareの電子マネーサービス対応も、あまり楽観視はできないのではないかと筆者は考えている。

クレジットカード、電子マネー、QRコード、別々に導入

 こうしてAirペイの導入を挫折した筆者は、クレジットカード、電子マネー、そして、QRコード決済のそれぞれで別の決済サービスを導入することになった。2019年春時点で筆者が選んでいる決済サービスは次の通りだ。

  • クレジットカード決済:Square(端末は旧式のイヤホンジャック接続カード挿し込みタイプ)
  • 電子マネー決済:ヤマトフィナンシャルのマルチ電子マネー端末レンタルサービス
  • QRコード決済:pixiv PAY(ピクシブペイ)

 個人が契約できるクレジットカード決済サービスにおいて、Squareはほぼ唯一の選択肢といえる。決済導入において最低限必要なのは決済端末のSquare Readerで、新モデルは通常価格で税込み7980円となっている。

 ただ、Squareは頻繁に導入キャンペーンを実施している。キャンペーン時に決済サービスを契約するとSquare Readerが無料で入手できたりする。決済手数料はJCB以外で3.25%、JCBで3.95%。それ以外の費用はかからない。利用申請の審査は短期間で、筆者も申し込んだ翌日から利用できた。

iPad miniに旧型Square Readerを接続してクレジットカード決済をする。個人でも導入しやすいキャッシュレス決済として同人イベントでも利用者が増えている
(撮影:長浜 和也)
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SMSやメールでレシートを送ることも可能
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端末レンタルなら個人事業主でも電子マネー決済を導入可能

 ヤマトフィナンシャルのマルチ電子マネー端末レンタルサービスは、宅急便のヤマト運輸の関連企業であるヤマトフィナンシャルが提供している端末を貸し出すサービスだ。料金は、7日間5000円(税別)、または1カ月8000円(同)。端末は、交通系電子マネーと「nanaco(ナナコ)」「楽天Edy」「WAON」が利用できる。

 申し込みでは、ヤマトフィナンシャルの書類に記入して捺印した原本をスキャンしてメールを送ったのちに原本も郵送する。申込用紙には決済端末を使用する場所(イベント会場)や決裁した売り上げを送金する口座に関する情報と共に「申込会社情報」も記入する。店舗を持たない個人事業主の場合、ここで悩むかもしれない。筆者の場合はイベントで申し込んだ「サークル名」で審査が通った。審査期間は約3週間だ。

 この端末レンタルサービスは、コミックマーケットをはじめとしてイベントでの導入事例も多数ある。電子マネー決済サービスの審査がどんどん厳しくなる昨今において、店舗を持たない個人事業主が同人イベントで利用できるほぼ唯一の選択肢と言える。なお、決済手数料は4%と比較的高い。

ブースに設置したヤマトフィナンシャルのマルチ電子マネー端末。手前がリーダーユニットで奥がレシートプリンターを内蔵した入力ユニット。ユニットに組み込まれたauの3Gデータ通信でユニットに保存していた決済データを送信する
(撮影:長浜 和也)
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