「PayPay」が大規模な還元キャンペーンを実施したことでお祭り騒ぎになり、キャッシュレス決済の利用者は大幅に増えた。人は実際に使ってようやく現金無しの便利さに気が付く。最近では同好の士が集って様々なものを販売する「同人イベント」でもキャッシュレス決済を求める声が出始めている。

 筆者は2017年にボードゲームやカードゲームの即売イベント「ゲームマーケット」に参加するようになった。2018年、2019年と今のところ続けて参加して、頒布(販売)数は増え、収支も良くなっている。

 この記事は近年世間での認知とユーザー数が急速に伸びている「キャッシュレス決済」を同人イベントにブースを出展する個人が導入しようという話だ。なお、この記事ではキャッシュレス決済として、クレジットカードによる決済、電子マネーサービスによる決済、そして、QRコードなどのバーコード読み取りによる決済など、対面販売において現金の代わりに利用できる決済手段を取り上げている。

アナログゲームのイベント「ゲームマーケット2019春」の様子
(撮影:日経 xTECH)

個人で販売するイベントでもキャッシュレス決済は便利そう

 キャッシュレス決済はずっと前からあるものの、最近様々な形で話題になることが増えてきた。特にPayPayやLINE Payの大規模還元キャンペーンによって、QRコード決済に対する世間の認知が高まり、ユーザー数は大きく向上した。一方で同人イベントやフリーマーケットでのキャッシュレス決済はあまり進んでいない。

 イベントやフリーマーケットでキャッシュレス決済を導入するメリットはもちろんある。特に「事前に釣銭の準備がいらない」「現金の受け渡しがいらない」「現金の管理がいらない」は、イベントやフリーマーケットにお店を出したことがある人ならば、大きなメリットであると容易に分かるだろう。

 また、購入者側にしても「支払いが短時間で済みそう」「現金を持たずに済む」など、キャッシュレス決済のメリットはいろいろと思いつく。支払いが短時間で終わるのは、完売必須の人気商品を買いそろえておきたいイベント開始早々に威力を発揮しそうだし、現金要らずで決済できるのは、手持ち現金を使い果たしたイベント終盤や購入したい頒布品が予定外で発見してしまったときに重宝する。

時々刻々と変わる状況、何を用意すれば導入できるのか

 個人出展者側でキャッシュレス決済の導入が進まない理由の一つに「そもそも導入するために何をどうしたらいいのか分からない」というのがある。キャッシュレス決済に関しては数多くの媒体が数多くの記事を提供しているが、そのほとんどは消費者側に向けた情報で「売り側」に向けた情報は意外と少ない。

 もちろん、大規模な同人イベントである「コミックマーケット」で電子マネー決済を導入したサークルを取り上げた記事や自らの活動報告をアップしたブログ、そして、キャッシュレス決済を導入したサークルが頒布している同人誌など、探せばヒントになる情報を見つけることは可能だ。しかし、新サービス(特にQRコード系)や対応端末が次々と登場しているし、キャッシュレス決済サービスを利用するときに必須となる審査基準が時々刻々と変わっている。導入を検討するなら、最新の状況を把握しておくことが必要だ。