iPhoneの国内発売から早11年。スマートフォンはすっかり、私たちの生活に定着した。総務省の「平成30年版 通信利用動向調査」によると、2017年のインターネット利用端末はパソコンが52.5%に対し、スマホが59.7%。初めてスマホがパソコンを上回った。現在はさらにスマホの比率が上がっているだろう。

 いつも手元にスマホがあり、メールやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)でのコミュニケーション、調べもの、写真撮影、音楽や動画の再生、そしてゲームまで、1台の端末で全て賄える。もはやスマホが無かった時代をどう過ごしていたのか、思い出せないほどだ。

 便利になった半面、スマホの使い過ぎに悩む人も急増している。何気なしに見始めたYouTubeの動画を眺めているうちに、あっという間に1時間たっていた、なんてエピソードは今や驚きすらしない。スマホの使い過ぎで寝不足になっている人は間違いなくいる。

スマホが気になって、夜も眠れない
(出所:123RF)

 単に利用時間が長いだけでなく、普段の生活の中でスマホが気になって仕方ないという声もよく聞かれるようになった。朝起きたとき、食事中、トイレの中、電車の中、昼休み、帰宅後など、とにかく時間があればスマホを眺めてしまう。

 時間が無いときでも、通知のバイブ音が鳴り出すと、早く確認したくてウズウズする。ふとしたとき、そうした行動を取っている自分の姿に気付き、スマホに縛られ過ぎて時間を無駄にしていると感じることもあるかもしれない。

 スマホを見ずにはいられない状態を「スマホ依存」と呼ぶことがある。依存症と呼ばれるゆえんは、様々な体調不良や生活に支障を来すことが確認されているからだ。スマホ依存が引き起こす体調の変化には様々な説がある。例えば、「ファントムバイブレーション症候群」は、スマホやスマートウオッチが振動していないときでも、しているように錯覚してしまう症状を指す。

 スマホを見るために首を傾け続けて肩こりや首の痛みを引き起こす「ストレートネック」や、スマホを持つ時間が長くなって指が変形したり痛みを感じたりする「テキストサム損傷」なども知られている。最近はスマホによる「脳過労」や「デジタル認知障害」といった言葉も紹介され始めており、スマホが脳に与える悪影響が懸念されているほどだ。

 スマホ依存と言うと、子供がスマホに夢中になり過ぎて親や学校が対策に乗り出すイメージが強いかもしれない。しかしスマホ依存は、もはや子供だけの問題ではない。年代を超えて、大人のスマホ依存が心配されている。