グーグルによると、約3000万人の学生が利用しているという「Chromebook」。これまで国内の教育機関では、無線LAN環境が整備されていないなどの理由で導入例は少なかったが、最近は状況が変わりつつある。埼玉県戸田市、東京都町田市、東京都小金井市などの自治体がChromebookを選択したほか、私立学校でも導入が増えている。

 埼玉県教育委員会も、Chromebookを導入した自治体の一つだ。同県教委は2016年からChromebookによるタブレット端末の効果検証事業に着手し、2018年度から本格的にChromebookを導入した。埼玉県の高校ではChromebookをどのように活用しているのか。2019年1月17日に埼玉県立川越南高等学校で実施された公開授業の様子をレポートしよう。

埼玉県教育委員会は2年間の検証事業を経て、Chromebookを選択した。川越南高等学校で使用しているのは「Chromebook Flip C100PA」(ASUS JAPAN)
(撮影:神谷 加代、以下同じ)
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管理のしやすさがChromebook導入の決め手

 埼玉県教育委員会は、2010年から時代に応え未来を拓く人材育成を目指して、「学びの改革」に取り組んでいる。具体的にはジグソー法を用いた協調学習の実践に力を入れており、こうした教育活動を効率化する手段としてICTの導入を進めた。2016年度からChromebookを使った2年間の検証事業を経て、2018年度にはASUS JAPANの「Chromebook Flip C100PA」を本格的に導入した。

 埼玉県教委がChromebookを選んだ理由はどこにあるのだろうか。埼玉県教育局県立学校部高校教育指導課学びの改革担当 指導主事の髙井潤氏によると、「2年間の検証事業では低価格を理由にChromebookを採用したが、実際に活用してみると、端末が管理しやすかったことが本格導入の決め手になった」と話す。Chromebookは、全ての端末をクラウド上の管理コンソールで一元管理できるのがメリットで、サーバーもMDM(Mobile Device Management)も要らない。アップデートの対応などに現場の教師が追われることもなく、教師がICT活用に専念しやすいと考えたのだ。

埼玉県教育委員会はジグソー法を用いた協調学習に力を入れている。教材作成や配布、意見共有の効率アップや話し合いの時間を確保するためにICTを導入
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