ユーザーデータの流出事件で批判を集めた米フェイスブック(Facebook)が信頼回復に向けた取り組みを始めた。2018年4月17日(米国時間)には「EU一般データ保護規則(GDPR)」に対応する新しい仕組みを発表。データの不正使用を発見した人への「報奨金制度」も開始した。

 4月17日に発表したのは、Facebookのユーザーが自分のプライバシーなどをより細かい粒度で保護できる新しい設定項目だ。Facebookの外部にある情報を使ったターゲティング広告に関しては、その旨をユーザーに通知するほか、広告表示の有無をユーザー自身が選べるようにする。

 フェイスブックは現在、ユーザーがFacebook上に公開した情報だけでなく、外部の情報も使ってターゲティング広告を表示している。例えばユーザーがFacebook外部のサイトや小売店で購入した商品の履歴をはじめ、「データブローカー」と呼ばれる事業者が集めた年収の情報などである。このため、ユーザーにとっては情報を公開した心当たりがない広告まで表示される。

 今後は、Facebookの外部にある情報を使ったターゲティング広告をユーザーが拒否できる。同社は「外部の情報を使うことで、より関連性の高い広告が表示されるようになる」と主張するが、それを大きなお世話と感じるユーザーは見なくて済むことになる。

重要な設定の見直しを促す

 ユーザーに設定の再確認を促す仕組みも導入する。一つは、プロフィール情報に関するものだ。政治や宗教、結婚や離婚などに関する情報をFacebook上で公開している場合は、そうした情報を今後も公開し続けるかどうか確認する。

プロフィール情報の公開を再確認する画面
出所:米フェイスブック
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 もう一つは、顔認識に関するものだ。現在はユーザーがFacebookに写真をアップロードすると、AI(人工知能)が被写体の顔を認識し、その写真にどのFacebookユーザーが写っているかを識別する。ユーザーは今後、Facebookの顔認識機能によって自分が認識されるかどうかを選択できるようになる。自分がどの写真に写っているか他人に知られたくないユーザーに配慮した設定だ。

 フェイスブックはこれらの設定を、まずEUに住むユーザー向けに提供する。2018年内には、EU以外に住む全世界のユーザーに対象を広げる。

 Facebook上にあるユーザーのデータを守る仕組みも拡充する。4月10日(米国時間)には、Facebookのユーザーデータの不正使用を見つけて通報した人に対して「報奨金」を支払う「データ不正使用報奨金制度」を発表した。

 システムに存在するバグを通報した人に報奨金を支払う「バグ報奨金制度」のデータ版に相当し、Facebook上のアプリケーションが収集したユーザーデータを第三者に売却するようなケースが通報の対象となる。

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