完売後に建築確認を取り消された分譲マンションの建築主であるNIPPOと神鋼不動産が東京都を相手取り、「建築確認の取り消し処分」の取り消しを求めた訴訟。最高裁判所は2019年8月16日付で建築主の上告を退けた(資料:最高裁判所)
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 完売後に建築確認を取り消された分譲マンション「ル・サンク小石川後楽園」(東京都文京区)を巡る訴訟で、原告のNIPPOと神鋼不動産の敗訴が確定した。建築主2社は東京都を相手取り、東京都建築審査会が裁決した「建築確認の取り消し処分」の取り消しを求めた裁判を起こした。一、二審は建築主の請求を棄却。2019年8月16日に最高裁判所が上告を退けたことで、建築主の敗訴が確定した。

建設中のまま塩漬けになった分譲マンション「ル・サンク小石川後楽園」。2019年6月に撮影(写真:日経 xTECH)
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 当該マンションは地下2階・地上8階の鉄筋コンクリート造の建物として計画され、12年7月に都市居住評価センター(UHEC)が建築確認を下ろした。15年4月末には総戸数の107戸が完売していたが、周辺住民の請求を受けた都建築審査会によって、同年11月に「1階が災害時に屋外に出られる避難階に該当しない」との判断を受けて建築確認が取り消された。

 都建築審査会の裁決を不服とした建築主らは16年5月、東京都を相手取り、裁決取り消しを求める訴訟を東京地方裁判所に提起した。だが、東京地裁は「都の判断に誤りはない」として、18年5月に建築主側の請求を棄却している。続く東京高等裁判所も一審判決を支持して、同年12月に控訴を棄却した。

ル・サンク小石川後楽園を巡るこれまでの経緯(資料:日経アーキテクチュアが作成)
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 マンションはほぼ完成した状態で4年弱も塩漬けになっている。都都市整備局市街地建築部の斉藤幸昌調整課長は、現在の状態について、「都の建築安全条例に違反した建設中の建物」と定義する。最高裁の決定が下ったことで、「都としては違法な状態を是正してもらうよう建築主に指導する」(斉藤調整課長)と言う。

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