建築家の山本理顕氏らが創設したLOCAL REPUBLIC AWARD(ローカル・リパブリック・アワード、以下LRA)2019の最終公開審査が2019年7月27日、東京都品川区の寺田倉庫本社「Terratoria(テラットリア)」で行われた。18年に続き2回目となる今回の最優秀には、「“泊まれる出版社” 真鶴出版 —町を歩き、暮らしを育む。小さな半島の『リローカル・メディア』実践—」が選ばれた。受賞者は、真鶴出版の川口瞬氏と來住(きし)友美氏、トミトアーキテクチャの冨永美保氏と伊藤孝仁氏で、運営者と設計者の共同応募だ。

審査委員長の山本理顕氏と最優秀受賞者。左から真鶴出版の川口氏、トミトアーキテクチャの伊藤氏、山本氏、トミトアーキテクチャの冨永氏(写真:LRA実行委員会)
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 LRAは、住民の生活と経済活動が融合した地域コミュニティーの構築を応援し、顕彰するもの。実行委員会では、生活圏と経済圏が混在し、自治的な活動が行われているコミュニティーを「ローカル・リパブリック」と定義付けている。審査委員長の山本理顕氏は2000年代から「地域社会圏」という概念を打ち出し、「1住戸=1家族」に閉じない地域の在り方を提唱してきた。

 寺田倉庫の中野善壽元代表取締役らの賛同を得て、18年より同アワードを開始。審査員は、委員長の山本氏、中野氏のほか、建築家の北山恒氏、建築史家の陣内秀信氏、公共政策を専門とする京都大学こころの未来研究センター教授の広井良典氏、一般社団法人SEEDS OF LIFE(シーズ・オブ・ライフ)代表のジョン・ムーア氏の計6人。実行委員には、田井幹夫(委員長)、蜂屋景二、日野雅司、仲俊治の建築家4氏のほか、事業企画会社CRIADOR(クリアドール)の竹井淳平代表らが名を連ねる。

公開審査の風景。左から陣内氏、広井氏、北山氏、山本氏、ムーア氏(写真:LRA実行委員会)
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 審査基準は、「自治的な活動が行われているか」「経済的な活動が行われているか」「活動自体に持続性があるか」「それらが空間として表現されているか」の4項目。山本氏は、「建物はどんな小さな住宅でも周りに影響を与える。その責任を建築家は考えてほしい。住人は、地方自治体やマンション管理会社に依存するだけでなく、自分たちの中で自治が生まれるような責任の取り方を、空間利用として表現してほしい」と語る。応募者が設計者だけでなく企画者や運営者を含み、事例も住宅や商業施設、工房、オフィスと多岐にわたる本アワードを特徴付けるコメントだ。

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