埼玉県熊谷市は、東京大学の前真之准教授、建材設備メーカーのLIXILと共同で、市内の戸建て住宅約30世帯にLIXIL製の外付け日よけ「スタイルシェード」を無償で取り付け、室内環境の変化や住まい手の体温や血圧を計測する実証実験を7月に開始した。熊谷市がLIXILと協働して2017年から取り組んでいる室内熱中症対策プロジェクトの一環で、日よけの効果的な使い方などを検証し、室内熱中症の予防を図る。

使用した外付け日よけの構造は、スプリングによる巻き上げ式。出し入れが容易なうえ、フックに引っ掛けるだけで固定できる(写真:渡辺 圭彦)
[画像のクリックで拡大表示]

 この日よけは、南向きの掃き出し窓の外側に取り付けるロールスクリーン状の製品で、約30分で取り付けることができる。窓上のボックスからスクリーンを引き出し、使わないときには収納する。実証実験では、室内に温度と湿度のセンサーのほか、CO2濃度センサー、暑さ指数「WBGT(湿球黒球温度)」の計測器、エアコンの消費電力を測る機器などを設置。建て主の体温と血圧も測定する。インターネットを通じて各世帯からデータを収集する。

外付け日よけを取り付けた部屋の内外6カ所に計測機器を設置した。手前は温度と湿度のセンサーで、奥はWBGT測定器だ。建て主にも1日3回、体温と血圧を測定してもらい、室内環境と体調の変化を検証する(写真:渡辺 圭彦)
[画像のクリックで拡大表示]

 計測期間は約4週間。日よけを使う週と使わない週を交互に設け、その違いを検証する予定だ。前准教授は「外付け日よけには、屋外からの日射熱や道路の照り返しなどの輻射熱を遮る効果がある。竣工後でも手軽に採用できる室内熱中症対策の1つとして、もっと周知したい」と話す。

実証実験に協力した前准教授。「室内熱中症の対策には、気温だけでなく、湿度や日射熱の影響も考慮すべき」と話す(写真:渡辺 圭彦)
[画像のクリックで拡大表示]

この先は有料会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら