木造住宅の基礎と土台との間に生じる隙間を、配線や配管を通す「貫通部」に生かす――。そうしたアイデアを形にしたのが、兵庫県丹波篠山市のおいたて工務店が開発した鋼製部材「GOOD CRACK(グッドクラック)」だ〔写真1〕。同社グループのゼローリング(同市)が2019年6月に販売を始めた。

〔写真1〕基礎天端と土台との隙間を利用
「GOOD CRACK(グッドクラック)」の換気用タイプ「エアー」の設置例を屋外側から見た様子。基礎の立ち上がり天端と土台との間に設置する通気パッキン分のクリアランスを利用している(写真:田口 由大)
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 住宅の外壁には通常、電気配線用や換気・空調用などの貫通部が複数ある。貫通部は、施工品質が十分でないと、雨仕舞いや断熱・気密性能の点で弱点になりやすい箇所でもある。木造の家づくりを長年手掛けてきた同工務店の追立義昭社長〔写真2〕が目を付けたのは、基礎の立ち上がり天端と軸組み躯体の土台との間に設置する通気パッキン(ねこ土台)分の隙間だ。「GOOD CRACK」は、このクリアランス(高さ20mm程度)に納まるように設計した鋼製の部材。内側に配線や給水パイプを通すタイプは断面が逆凹形の形状、通気管として利用するタイプは管形状になっている。

〔写真2〕住宅現場での着想が開発の端緒に
「GOOD CRACK」を手に説明する開発者の追立義昭・おいたて工務店社長。住宅の施工現場での着想が製品化の端緒だった。2019年6月から同社グループで販売している(写真:田口 由大)
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 設置方法はとても簡単。通気パッキンの施工に併せて「GOOD CRACK」を据え付けて、ビス留めするだけだ〔写真34〕。配線や配管のために外壁に貫通部を設けなくて済む分だけ、雨仕舞いや断熱・気密性能の面でのリスクを軽減できる。追立社長は以前から、例えば外壁換気口の周辺が汚れがちなことにも、美観の点から「どうにかできないか」と頭を悩ませていたという。住宅の現場で電気工事を見ていた際に、「電気配線は通気パッキンの厚さで通せるはず」と思い付き、開発に着手。配線用だけでなく、通気口や水道配管として使えるバリエーションも考案した。

〔写真3〕基礎の立ち上がり天端に設置
「GOOD CRACK」は、土台施工前に基礎の立ち上がり天端にビス留めして設置する(写真:ゼロ―リング)
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〔写真4〕基礎断熱の採用も想定した突き出し寸法
最も手前が水道管用タイプの「ウォーター」、その奥が配線用の「エレキ」、手前から3つ目が換気用の「エアー」。屋内側の突き出し寸法は基礎断熱の採用を考慮した長さ(写真:ゼロ―リング)
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