パルコ(東京・渋谷)は2019年6月18日、同年11月下旬にグランドオープンする旗艦店「渋谷PARCO」の概要を発表した。1969年に「池袋PARCO」を開業してから50年を迎える節目の年に、新生・渋谷PARCOが誕生する。

 渋谷PARCOは2015年12月に都市再生特別地区の決定を受けて、市街地再開発事業として計画が進められてきた。渋谷の公園通りの新しいシンボル施設として生まれ変わる。

新生・渋谷PARCOの完成予想パース(資料:竹中工務店)

 パルコは創業の原点である「インキュベーション(育成)」「街づくり」「情報発信」の3つを、新生・渋谷PARCOでも引き続き推進する。建物の設計・施工は竹中工務店、商業空間デザインの基本構想は英国のデザイン事務所Benoyが担当。投資額は約214億円になる。

 建物は地下3階・地上19階。ビル全体の延べ面積は約6万4000㎡(その内、商業エリアの延べ面積は約4万2000㎡)。地下1階から地上9階と、10階の一部を商業施設が占める。

 9階には地域に開かれた「クリエイティブスタジオ(育成施設)」を設置。1階(エントランス)と10階の一部、および12階から18階はオフィスになる。

渋谷の坂道と建物通路をらせん状につなぐ

 渋谷という立地の特徴である坂道と建築の融合にもチャレンジしている。建物の通路と階段を、スペイン坂かららせん状に建物の外周に沿って、商業施設がある10階まで、ぐるっとつなげる。こうした「立体街路」の構築により、渋谷の街に溶け込んだ施設になることを目指す。4階、8階、10階には屋外広場も設ける。

渋谷の坂道や通りと建物の外周に沿った通路をらせん状につないで一体化し、回遊性を高める(資料:パルコ、竹中工務店)
4階、8階、10階には屋外広場を設ける(資料:竹中工務店)

 環境にも配慮し、コージェネレーションシステムを採用。高効率なエネルギーシステムを導入する。エネルギーの効率利用促進が評価され、国土交通省の「サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)」に採択された。

 地下1階に設ける新しい食空間「CHAOS KITCHEN」の環境デザインは、建築家の藤本壮介氏が担う。天井や床に鏡面素材を使い、各店舗のファサードが鏡に映り込んで、ショップの個性や多様性を増幅させる効果を狙う。

地下1階にあるメインレストランフロア「CHAOS KITCHEN」の環境デザインは、建築家の藤本壮介氏が担当(資料:Sou Fujimoto Architects)

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