建物の屋根の雨どいにたまった落ち葉を除去する作業は、手間がかかるうえに危険を伴う。しかし、メンテナンスを怠ると落ち葉がといに詰まって水の流れが悪くなり、水漏れなどのトラブルになりやすい。水がたまりやすくなれば、寒冷地では氷柱(つらら)の発生頻度が増える恐れもある。

 結果、建物の老朽化を早めてしまうばかりか、住人の安全性が損なわれる原因にもなりかねない。

 そんな従来の雨どいが持つ課題を解決しようと、屋根材や雨どいのメーカーである元旦ビューティ工業は新製品、「元旦内樋 大型建築用」を2019年6月13日に発表した。同年9月から販売を開始する。価格はステンレス製が1m当たり約10万円から。他に、溶融アルミ亜鉛合金めっき鋼板やアルミ、チタン製も用意する。

元旦ビューティ工業が2019年9月に発売する雨どい「元旦内樋 大型建築用」。写真は人為的に水を流して、水が穴に吸い込まれていく場面を再現したところ。落ち葉は表面に残ったまま(写真:日経アーキテクチュア)
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 元旦ビューティは2017年から、住宅などで使う「元旦内樋」を既に発売しているが、こちらは形が決まっていた。今回の大型建築用は自治体や学校、公共施設、ホテルなど、大型物件の軒先で利用することを想定したもの。巨大な屋根の大きさや形状に合わせて、自由に雨どいのサイズを決められるのが特徴だ。

 屋根と一体化したような形状をしており、表面には細長い穴が複数開いている。ここから雨水だけがといに落ちる仕組みで、落ち葉は表面に残り、乾くと風で自然落下する。急勾配の屋根でも雨水を穴にきちんと取り込めることを検証済みだという。

急勾配の屋根でも、雨水だけを穴にきちんと取り込んで排水できることを検証済み(資料:元旦ビューティ工業)
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 雨水だけを下のとい本体に落とす穴の開け方(プレス加工)や形、デザインが、この製品最大の肝だ。元旦ビューティはこの製品に関連して特許出願や意匠登録をしている。舩木元旦取締役会長は「雨どいは他社にまねされやすい。当社は新しい発想の雨どいを特許で守っていく」と語る。

雨水だけが下に落ちる雨どいの仕組みを特許出願中(資料:元旦ビューティ工業)
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従来の雨どいは落ち葉がたまりやすく、メンテナンスが大変。屋根での作業は危険も伴う(資料:元旦ビューティ工業)
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