住友不動産が木造3階建て住宅の再生へ本格的に乗り出す。リフォーム部門の中核事業「新築そっくりさん」のメニューに新たにラインアップし、2019年6月から始動させる。建築時の構造計算書が残っていなくても、耐震診断の「精密診断法」を用いて構造の安全性を確認したうえで、耐震要素の移動を伴う間取り変更も積極的に提案する。

 従来、同社は新築そっくりさん事業で、一般的な木造2階建てを主な対象としてきた。木造2階建てで間取り変更を伴う改修では、耐震診断の「一般診断法」を使って安全性を確認してきたという。一方、木造3階建ては一般診断法の適用対象外。そのため間取り変更を伴う改修を計画する際の安全性の確認は、より複雑な精密診断法を用いる必要がある。

 建築基準法上、新築時の構造計画を大幅に変更する改修は「模様替え」に当たる。この場合、木造2階建てと木造3階建てでは規定が異なり、一定規模以下で四号建築物に当たる木造2階建て住宅は、建築確認申請は必要ない。しかし木造3階建ては、改修が主要構造部の過半に及ぶ場合、「大規模の模様替え」として確認申請が必要だ。築古の木造3階建てでは、新築当時の構造計算書が所有者の手元になかったり、新築時に完了検査を受けていなかったりするケースも少なくない。「こうした状況では、確認申請が事実上不可能という状態に陥る」(同社広報部)。このため同社では従来、木造3階建ての改修は内装や住設機器交換までにとどまる例が多かったという。

 木造3階建て向けの新たな改修提案では、主要構造部の変更を建基法の「大規模の模様替え」に該当しない範囲に抑え、新築時の設計図書をベースとして精密診断法に基づいて構造安全性を確認しながらプランをまとめる。壁倍率7に相当する耐力壁を採用するとともに、耐震要素の集約を図ることなどによって、診断評点1.0以上(建基法同等)を確保しながら間取りの改変性を高める。

木造3階建て向け「新築そっくりさん」の間取り変更例
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After
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1階
1階の和室を親世帯のLDKに改造する(資料:住友不動産)
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2階
2階のLDKを子世帯のLDKに改造し、水回り(風呂)を追加する(資料:住友不動産)
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3階
3階は間取り変更なしで内装改修ほか(資料:住友不動産)

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