北海道の新築戸建て住宅では、屋根の中央にドレーン管を設置するM形屋根に代わって、緩勾配にしたフラット屋根の採用が増えている。

 北海道における住宅構造に詳しい北海道立総合研究機構建築研究本部の高倉政寛主査は、次のように話す。「M形屋根はコストが高くプランが制約される。そのため、最近の新築住宅ではフラット屋根が好まれる傾向にある」

 こうした変化に伴って、雪止め金具を設置していないフラット屋根での落氷トラブルのリスクが高まっている。

 例えば、北海道の道央地区に立つ雪止め金具を設置していないフラット屋根を持つ住宅。落氷トラブルの情報が、日経 xTECHに寄せられた。築3年目の3月に軒先から約50cmせり出した氷が落下して、直下の屋根葺き材に損傷を与えた事故だ。

日経 xTECHに落氷トラブルの情報が寄せられた住宅。軒先から氷が約50cmせり出している。築3年目の3月に撮影した(写真:建て主の提供)
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氷が軒先で折れて落下し、真下にある屋根葺き材がへこんだ状態(写真:樋口板金)
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 この住宅の屋根勾配を現地で実測したところ、100分の2~100分の3だった。

樋口板金の樋口健人代表が、落氷トラブルが発生した住宅の屋根勾配を実測したところ、3分勾配と表示された。設計図書に記載されていた1分勾配よりもきつくなっていた(写真:樋口板金)
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 氷は子どもが普段遊んでいる軒下にも落下した。建て主は「子どもがいるときに氷が落ちていたらと思うとぞっとした」と訴える。

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