2020年7月に始まる東京オリンピック・パラリンピック競技大会まで500日を切った。五輪ムードが一段と高まる中、同年10月からアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで万博が開かれることを、どれだけの人が知っているだろうか。正直に言って、「2020年ドバイ国際博覧会(ドバイ万博)」に対する世間の関心は高いとは言えない。

 そんな空気を察し、国内の関係者らが2019年4月22日、「2020年ドバイ万博に関するオープンセッション」を都内で緊急開催。100人を超える参加者が集まり、立ち見が出るほどの活発な議論の場になった。

 東京五輪の5年後の2025年には、日本で「大阪・関西万博(正式名称は2025年日本国際博覧会)」の開催が決まった。つまり、2020年のドバイ万博は単なる万博の1つではなく、大阪・関西万博の直前に当たる重要な位置付けになった。2025年の開催国である日本には、ドバイ万博を強く意識する必要性が生じている。

 日本がドバイに続く万博のホスト国になったことで、国内におけるドバイ万博の立ち位置が変化した。そこでドバイ万博の「日本館」の準備を進めてきたメンバーは急きょ、日本人にもっと広くドバイ万博を認知してもらい、かつ大阪・関西万博につなげるための知見を大勢の人から集めることにした。それが今回のオープンセッションだ。

 1時間半の討議の冒頭で、まず経済産業省博覧会推進室の東哲也博覧会国際企画調整官があいさつし、2つの万博の概要を説明した。ドバイ万博のテーマは「心をつなぎ、未来をつくる」である。その後、「そもそも今の時代に求められる万博とは何なのか。在り方や意味合いから議論したい」と呼びかけた。

経済産業省博覧会推進室の東哲也博覧会国際企画調整官(左)。ドバイ万博の重要性を説明(写真:日経アーキテクチュア)
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クリエイティブ・アドバイザーがオープン討議を先導

 約1年半後に迫るドバイ万博の日本館は、既にパビリオンの設計が進んでいる。建築設計は永山祐子氏が取締役を務める永山祐子建築設計(東京・杉並)が担う。そしてドバイ万博では初めて、日本館のためのクリエイティブ・アドバイザーを2人登用。ライゾマティクス(東京・渋谷)で建築や都市開発などを手掛ける齋藤精一代表取締役と、コピーライターであるPOOL(プール、東京・渋谷)の小西利行代表が参加している。

 経産省の東氏を含めた4人が登壇。オープンセッションの仕掛け人である齋藤氏がファシリテーターとなって、熱い議論が進められた。

ドバイ万博日本館のクリエイティブ・アドバイザーである、ライゾマティクスの齋藤精一代表取締役。今回のオープンセッションではファシリテーターを務めた(写真:日経アーキテクチュア)
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