豊洲市場の水産仲卸売場棟1階の荷物用エレベーターで、2019年4月8日の午前0時5分ごろ、運搬車「ターレ」を運転していた50歳の男性がエレベーターに乗り込む際に一時停止をせず、途中まで降下していた扉とターレ座席の背もたれに挟まれた。男性は頭部やあごを強く打ち、現場で蘇生措置を施された。

 病院に緊急搬送された後、同日午前5時すぎに死亡が確認された。このエレベーターは扉が上下に開閉するタイプで、ターレごと乗り込むことができる。

死亡事故が発生した豊洲市場の水産仲卸売場棟1階の荷物用エレベーター。運搬車「ターレ」を運転中の男性が、閉まりかけていた扉とターレ座席の背もたれに挟まれて頭部やあごを強打。搬送先の病院で、約5時間後に死亡が確認された(写真:東京都中央卸売市場)
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事故発生現場を示す平面図。中央卸売市場管理部によると、ターレを運転していた男性は、一時停止せずに扉が閉まりかけていたエレベーターに進入した(図:東京都中央卸売市場)
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 荷物用エレベーターは守谷輸送機工業の製品。同社は豊洲市場の水産仲卸売場棟と水産卸売場棟にエレベーターを納入している。事故があったのは水産仲卸売場に設置した2号機で、かごのサイズは高さ3.15m、幅3.75m、奥行き4.5m。「扉下部に接触すると扉が上昇するセンサー」などの安全装置を装備していた。

 東京都中央卸売市場管理部の担当者は、「安全装置は作動していた」と言う。守谷輸送機工業システムサービス部の担当者は、「安全装置は高速移動でのエレベーターへの車両進入を想定していない。ターレ運転者は、エレベーターに乗る前に一時停止を守ってもらう必要がある」と説明する。

死亡事故が発生した荷物用エレベーター付近の様子。ターレ進行方向の動線に対して、エレベーターは横向きの配置になっている。ターレがエレベーターに乗り入れる際はカーブして進入する必要がある(写真:東京都中央卸売市場)
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