働き方改革に対応すべく開発されたオフィスビル「渋谷ソラスタ」が、東京・渋谷で2019年3月29日に竣工した。東急不動産本社が入っていたビルなど4棟を一体的に建て替えたプロジェクトだ。建物の高さは107m、延べ面積は4万6954m2に及ぶ。屋上やテラスなどに自然を感じられる場所を数多く設け、IoT(モノのインターネット)も活用して生産性を高める職場空間を目指した。

2019年3月、東京・渋谷に竣工した「渋谷ソラスタ」。写真は、2階のエントランスホール。2層吹き抜けでベンジャミンの植栽が置かれている。生体リズムに配慮して調光する「サーカディアン照明」を採用(写真:東急不動産)
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 プロジェクトマネージャーを東急不動産、設計監修を日建設計、設計を清水建設・東急設計コンサルタント設計共同企業体(JV)が手掛けた。東急不動産ホールディングスなどが入居する。

敷地の南側は国道246号に面している。写真は東側から外観を見上げた様子(写真:東急不動産)
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 東急不動産がこだわったのは、ワーカー目線のオフィスビルづくりだ。同社は、12年に「building smiles(ビルディングスマイルズ) ~はたらく人を笑顔に~」をオフィスビル事業のコンセプトに据え、15年から「Green Work Style(グリーン・ワーク・スタイル)」を推進してきた。

 渋谷ソラスタの特徴の1つが、自然を感じられる場所を各所に用意したことだ。例えば、オフィスフロア5~20階の各階北側に、長さ40mの「グリーンテラス」を設けた。高層部でも太陽の光や風を感じられ、憩いや交流の場に活用する。

5~20階のオフィスフロアでは、各階に「グリーンテラス」を設置した。働く人たちの憩いの空間として使うだけでなく、コミュニケーションを生む場として活用されることも期待しているという(写真:東急不動産)
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 屋上の「スカイテラス」にも、四季を感じられる植栽を配置。ワーカー専用の「スカイラウンジ」には、祈祷(きとう)室や、性別などに関係なく利用できるオールジェンダートイレも用意した。また、東急不動産ホールディングスの入居区画に限り、米国発祥の認証「WELL Building Standard(ウェル・ビルディング・スタンダード)」の取得を目指して申請中だ。

 もう1つの特徴であるIoTの活用については、パソコンやスマートフォンのアプリを通じて、トイレの混雑状況や、ワーカーの位置情報、テラスなど共用部の混雑状況などを確認できるようにした。

 東急不動産広報室の平岡幸大氏は、同ビルの開発について次のように説明する。「働き方改革関連法が順次施行され、フリーアドレス化など場所を選ばない働き方がトレンドになる。そうしたことを見越して、渋谷ソラスタを開発した。今回採り入れたスマートテクノロジーは渋谷ソラスタで実証実験し、利便性の向上や働き方のサポートなど、今後の提案につなげていきたい」

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