レオパレス21(東京都中野区)が施工した共同住宅1324棟において建築基準法違反の疑いがある「不備」が判明した。同社は2019年2月7日、本社で記者会見を開き、謝罪した。18年4月に、界壁施工不備問題が発覚。全施工物件4万棟弱の調査を進めるなかで、界壁や外壁、天井が法定仕様に適合しない仕様で施工された物件があることを新たに確認した。

 同社は今後の対応として、補修工事の方法を検討し、入居者に対しては住み替えを要請する。物件の補修工事費用など特別損失360億円を追加計上した。
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新たに物件の施工不備が見つかり、会見で謝罪するレオパレス21の深山英世社長(中央)ら(写真:日経アーキテクチュア)
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新たに施工不備が明らかとなった物件棟数。GRは「ゴールドレジデンス」、NGRは「ニューゴールドレジデンス」、AGRは「ヴィラアルタ」の略。いずれも同社が展開する物件シリーズだ(資料:レオパレス21)
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 不備が見つかったのは1996年から2001年までに着工した物件。界壁と外壁については、壁内の断熱材にグラウスールを使用すべきところ、発泡ウレタンを使用していた。そのため、界壁においては、遮音性能を有する界壁の構造方法を定めた建設省告示1827号に不適合となった。

界壁内の充填材としてグラスウールまたはロックウールを使用すべきところ、発泡ウレタンを使用していた。耐火性能に問題はないが、遮音性を有する界壁の構造を定めた建設省告示第1827号に不適合となった(資料:レオパレス21)
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 外壁については、大臣認定とは異なる仕様になっていた。認定では、準耐火構造や防火構造の仕様について、屋外側と屋内側に張るボードの下地材間隔と固定方法を定めている。しかし、下地材として粘着性の高い発泡ウレタンを使用し、固定箇所を減らし、下地材の間隔が広がったことで認定不適合となった。

認定仕様上はグラスウールを使用すべきところ、発泡ウレタンを使用していた。粘着性の高い発泡ウレタンの特性を利用し、留め付け作業の簡略化を図った。そのため、下地間隔が広がり、認定とは異なる仕様となった(資料:レオパレス21)
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 断熱材の変更について同社は、「グラスウールよりも発泡ウレタンの方が、断熱性が高いため告示や大臣認定に適合すると誤認していた。発泡ウレタンの高い粘着性によって界壁や外壁の留め付け作業を簡略化でき、工場や施工現場の効率を上げることができるため、発泡ウレタンを採用した」と説明している。

 同社界壁施工不備問題緊急対策本部の平坂弘幸部長は、「告示や大臣認定の内容をしっかり把握できていなかったことが原因。界壁や外壁の耐火性能に問題はなく、現在の仕様で大臣認定取得ができるか検討する」と語った。

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