解体はやむを得ない――。宮崎県都城市は2019年2月5日、旧都城市民会館を解体する最終方針を固め、市のウェブサイトで公表した。民間資金による活用案を1月末まで受け付けていたが、具体的な提案は得られなかった。市は今後、19年度の当初予算案に旧市民会館の解体工事費を計上し、市議会に提案する。3月の議会で予算案が可決されれば、19年度早期に解体事業者との契約準備を進める。

旧都城市民会館。2018年5月に撮影した。鉄筋コンクリート造の下部構造の上に、扇を広げるようにコの字の鉄骨フレームを架け、屋根を吊っている。メタボリズムの代表的事例に挙げられることも多い(写真:日経アーキテクチュア)
[画像のクリックで拡大表示]
18年5月に撮影したホール内の様子(写真:日経アーキテクチュア)
[画像のクリックで拡大表示]

 旧都城市民会館は建築家・菊竹清訓氏(1928~2011年)の設計で1966年に完成し、2006年に閉館した。市は07年に解体の方針を決めたが、同年、南九州学園から活用の要望を受けて無償貸与した。だが、全く使用されないまま約10年が経過。同学園は17年12月、市に返還を申し出た。

 市は18年3月、当初からの解体の方針を基本としつつ、建築団体を含む民間企業などから実現性のある提案が得られれば再度検討する考えを示した。これを受けて日本建築学会は同年5月末、具体的な活用提案やコストを示した報告書を市に提出。市は同年8月までの期間で活用案を募ったが、参加表明と相談にとどまり、具体的な提案はなかった。並行して18年7月に市が実施した市民アンケートでは、83.5%が解体を支持した。

 その後、学会は民間企業などからの活用案の提案期間を19年1月末まで延長する要望を市に提出。これを受けて市は、受付期間を1月末とするスケジュールに見直した。

関連記事:振り出しに戻った都城市民会館、建築学会が異例の活用提案
     都城市民会館はこう使える!「免震なし」なら約8.4億円と学会が提示
     都城市民会館「解体支持」8割超、存廃の結論は先送り

この先は有料会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら