戸建て住宅を新築する際に、若い世代の建て主ほど和室を設ける比率が高い――。こんな調査結果を、住環境研究所(東京・千代田)が発表した。

 同研究所は積水化学工業の住宅部門(セキスイハイム)の調査研究機関だ。セキスイハイムで建築した住宅の間取り7万6405件のうち、2010年度から16年度に入居した「20~40代の単世帯家族」を対象に間取りの変化などを調査した。

一般的には畳離れが進んでいるものの、若い世代は畳を採用するケースが多い(写真:セキスイハイムクリエイト)
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 データを分析したところ、畳離れが進んでいる傾向が浮かび上がった。畳を敷いている和室や区画(畳スペース)などを設けなかった家の割合は、10年度では18.8%だったのに対して16年度では25.3%に増加。4人に1人の割合で畳と無縁の間取りを採用していると分かった。

 一方、年代別に和室を設けた割合を比べたところ、意外にも若い世代ほど畳がある間取りを採用していることが明らかになった。16年度の調査結果では、和室などを設けた建て主の割合は、20代が76.0%、30代が75.6%、40代が70.6%と、20代の比率が最も高かった。

和室や畳スペースの採用率は、年々下がっている(資料:住環境研究所のデータを基に日経ホームビルダーが作成)
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2016年度の調査結果では、和室や畳スペースを設ける建て主は、40代よりも20代、30代のほうが比率が高かった(資料:住環境研究所のデータを基に日経ホームビルダーが作成)
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 畳スペースを含む和室の広さについて15~17年度のデータを比較すると、年々狭くなる傾向が表れた。15年度は4.5畳未満との回答が35.6%だったのに対し、17年度は41.2%で約6ポイント増加。他方、6畳以上と回答した比率は15年度の19.8%から17年度には16.4%と約3ポイント減少していた。

 これらのデータを踏まえて、住環境研究所は次のように分析する。和室は「客間」としての用途が減った一方で、子育てや家事、趣味などで自由に使える場として利用することが増えた。特に20~30代の世代は、小さな子どもが昼寝をしたり遊んだりする場としての需要が高いと考えられる。

和室や畳スペースの広さは、4.5畳未満が年々増加。2017年度の結果では、4.5畳未満の広さが41.2%に上った(資料:住環境研究所のデータを基に日経ホームビルダーが作成)
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