余剰電力の買い取り制度などで住宅用太陽光発電システム(住宅用PV)が急速に普及し始めて約10年。経年劣化などによる火災事故のリスクが顕在化している。消費者安全調査委員会(消費者事故調)は2019年1月28日、住宅用PVから発生した火災事故などに関する原因調査報告書を公表した。施工不良や製品の不具合に発火の原因があったと指摘し、保守点検の重要性を強調。太陽電池モジュールの設置の仕方についても具体例を挙げて注意喚起した。

 併せて、経済産業省と消費者庁に対し、関係法令の見直しなど事故の発生や拡大を防ぐための措置を実施することや関係団体・消費者への注意を促すことを求めた。

住宅用太陽光発電システムに起因する火災事故などの被災状況例。消費者安全調査委員会(消費者事故調)が1月28日、報告書を公表した(写真:消費者安全調査委員会)
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 消費者事故調がまとめた報告書によると、国内における住宅用PVの累計導入件数は16年12月末時点で200万件以上。住宅用PVの火災や発火、発煙、過熱など「事故情報データバンク」に登録された事故は、08年3月から17年11月までの期間で計127件に上る。

 消費者事故調はこのうち、原因不明のケースや製品評価技術基盤機構(NITE)が調査中のものなどを除いた72件を調査対象とした。特にモジュールやケーブルから発火した13件の事故については、野地板やルーフィングへの延焼によって住宅の火災に至る可能性があるとし、重点的に調査した。その結果、火災事故に至る3つの原因が明らかになった。

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