日本学術会議の土木工学・建築学委員会(委員長:米田雅子慶応義塾大学特任教授)は、KYBなどの免震・制振オイルダンパーの検査データ改ざん問題などを受け、再発防止のための提言の検討案を公表した。第三者検査機関と実大実験装置の必要性を訴えている。2019年1月15日に公開シンポジウム「免震・制振データ改ざんの背景と信頼回復への道筋」を開き、検討案について説明。建築・土木の専門家などに意見を求めた。

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日本学術会議の土木工学・建築学委員会が2019年1月15日に開いた公開シンポジウム「免震・制振データ改ざんの背景と信頼回復への道筋」での討論の様子。386人が参加した。委員会は、第三者検査機関と実大実験装置の必要性を説明した(写真:日経アーキテクチュア)

 来賓として出席した国土交通省住宅局建築指導課の淡野博久課長は、「免震・制振デバイスの信頼回復に向けては、業界を挙げて取り組む必要がある。再発防止に向けた品質管理の強化においては、学・民・官の連携が重要だ」と話した。

 淡野課長は、国交省が実施した実態調査の結果を説明した。免震・制振デバイスを現在出荷している39社の品質管理体制について、第三者機関が監査を行ったものだ。新たな不正事案は発見されていないが、データの保存や改ざん防止に向けた品質管理が必ずしも十分でないケースが約3分の2あることが明らかになった。国交省は、全ての免震・制振デバイスの製造事業者に対してデータの保存や改ざん防止に向けた取り組み方針について報告を求めているという。
(関連記事:7割で検査データ改ざんが可能、免震・制振デバイス製造者の実態調査

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