油圧機器メーカーのKYBは11月6日、2019年3月期第2四半期の連結決算(国際会計基準)を発表した。8月時点で69億円の黒字と見込んでいた最終損益は、120億円の赤字に転じた。免震・制振オイルダンパーの検査データを改ざんした問題で、交換に向けた引当金を計上したことが影響した。19年3月期通期の最終損益も23億円の赤字となる見通しだ。

[画像のクリックで拡大表示]
11月6日に開かれたKYB決算発表記者会見の様子。左から小川尋史専務執行役員、加藤孝明代表取締役副社長、東海林孝文取締役専務執行役員。加藤副社長は、決算概要を説明する前に、「免震・制振オイルダンパーで不適切行為があった。ご心配、ご迷惑をかけたことをお詫びする」と謝罪した(写真:本誌)

 免震・制振オイルダンパーの交換費用などを見積もり、製品保証引当金として144億2500万円を計上した。内訳は、免震オイルダンパー7550本の製造原価が約65億円、交換工事が約63億円、制振オイルダンパー3378本の製造原価が約17億円だ。

 KYBの加藤孝明代表取締役副社長は会見で、免震オイルダンパーの交換工事費は「過去に実施した交換工事の事例に基づいて算出した」と説明した。建設会社への相談はしていないという。制振オイルダンパーの交換工事費は建物ごとに条件が大きく異なり、「代表的な事例をもって見積もることは難しい」(加藤副社長)ため計上しなかった。

 今後、安全性の検証のために実施する各物件の構造計算費用のほか、補償費用、交換に関係する保険の費用などが発生すると考えているという。交換費用の修正も含め、算定できた費用をその都度、引当金として発表する予定だ。

 引当金のほかに、検査データの不正による損失として、子会社のカヤバシステムマシナリーの有形固定資産の減損を実施し、20億4300万円の損失を計上した。

[画像のクリックで拡大表示]
2018年度第2四半期連結営業利益(国際会計基準)増減の概要。免震・制振オイルダンパー製品保証引当金として144億2500万円を計上した(資料:KYB)

この先は有料会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)は12月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら