下階よりも上階が突出した、いわゆるオーバーハング部分の換気口部分は、防火上の弱点にならないのか――。実務者から疑問の声が上がりつつも、法令で明確に規定されていないこの疑問に対し、建材メーカーの城東テクノが実験で確認した。実験では、木造の防耐火に詳しい桜設計集団代表の安井昇氏の監修を受けた。

外壁通気工法を模した試験体を実験用の炉に取り付ける様子(写真:城東テクノ)
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 外壁通気工法を採用した住宅の場合、軒裏やオーバーハング部など下階の外壁から突出した部分に換気口を設ける例は少なくない。こうした突出部は建築基準法で定める「延焼のおそれのある部分」に相当する。

 この部分は、隣接する建物で火災が起こった場合に、防火上の弱点となりやすいという指摘がある。換気口の存在によって防火被覆の連続性が損なわれ、そこから通気層内に炎や熱が進入すると考えられるからだ。

 軒裏に設ける換気口については、大臣認定を受けた防火認定品を使えば、基本的な対策は可能だ。ところが、オーバーハング部から外壁を立ち上げてバルコニーや居室を設ける場合には、適切な認定や認定品が存在しない。

 防火地域や準防火地域に住宅を建てる場合、オーバーハング部には軒裏と同様に延焼防止措置が必要となる。にもかかわらず、建築基準法ではこれらの部分における換気口の仕様を具体的に規定していない。延焼防止措置が適正か否かは、建築主事や指定確認検査機関の判断に委ねられているのが実情だ。

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