世界遺産である熊野古道を中心とした地域振興施設の「熊野古道センター」。2007年2月に開館した。展示棟など3棟で、建築物や建築設備などに関する定期点検を実施していなかった。定期点検が義務付けられた2005年から一度も点検をしていない県有施設は100棟を超える(写真:車田 保)
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 6月に発生した大阪北部地震によって、自治体のずさんな施設管理の実態が浮き彫りになった。ブロック塀倒壊事故を受け、三重県は県有施設のブロック塀を調査。この際に県有の「特定建築物」や「特定建築設備等」、計214棟で建築基準法に基づく定期点検が未実施だったと判明した。

 点検義務がある建築物1111棟のうち168棟、建築設備がある1085棟中の194棟が直近の定期点検を行っていなかった。2つの点検が重複する建築物があるため、未点検の建築物は合計で214棟となる。該当する施設は、県本庁舎をはじめ各市にある庁舎や警察施設だ。「熊野古道センター」といった博物館もリストに上がっている。

 2005年の建基法改正によって、国や都道府県などの建築物に対する定期点検が義務付けられた。しかし、三重県では05年から一度も点検をしていない県有施設が100棟以上存在していた。県防災対策部危機管理課の担当者は「未点検の施設は早急に点検計画を策定して実施する」と説明する。

 定期点検の対象となるのは延べ面積100m2超の学校や病院、倉庫といった建築物などで、3年に1度の点検が求められる。建築設備は昇降機や換気設備などが対象となり、毎年の点検が必要だ。定期点検を実施できるのは一級建築士や二級建築士などの有資格者。県にはこうした有資格者が84人在籍している。これほど多数の県有施設で定期点検が未実施だったのは、なぜか。

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