東京都八王子市の高尾山ケーブルカーの山上側、高尾山駅の前に立つ売店施設が、「高尾山スミカ」へと生まれ変わった。既存の売店に大規模模様替えを実施して、2018年4月1日にオープンした。既存建物には検査済み証が無かったことや、国定公園内に位置するために関係法令が適用されるなど、難易度の高い状況でのリノベーションだったが、地形を生かして、建物内部の空間と道を一体的にデザインした。意匠設計を担当した成瀬・猪熊建築設計事務所(東京都杉並区)の共同主宰である成瀬友梨氏と猪熊純氏に高尾山スミカのこだわりや、プロジェクトでの苦労話を聞いた。
高尾山スミカは高尾山ケーブルカーの山上側にある高尾山駅から登山道につながる通路の脇に位置する。建物の裏は山の斜面が隣接している。面積約357m2、構造は鉄骨造2階建ての一部平屋造だ。
高尾登山電鉄は、リノベーション計画を立てるためのコンサルティングをリビタに依頼した。意匠設計を成瀬・猪熊建築設計事務所、耐震診断・構造計算をBeach Side Studio(東京都港区)、施工を京王建設が担当した。
猪熊氏は建物のコンセプトとして、「『つながりを持たせる』ことが一番のこだわりだった。長手方向を2つの空間に分け、両方で行き来ができるように計画した」と話した。
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