東京都豊島区の大塚に、星野リゾートの新ブランド2号店「OMO5(おもふぁいぶ)東京大塚」が誕生した。5月9日の開業に先立って、8日に内覧会を含めたOMO(おも)パーティー(プレス発表会)を開催。星野リゾートの星野佳路代表は「確実に高い満足度を取ることができると確信している」と語る。客室や共用部のインテリアのこだわりを、内装設計者である佐々木達郎建築設計事務所(東京都渋谷区)の佐々木達郎代表に聞いた。

OMO5東京大塚の開業を祝したOMOパーティーが4階のロビーラウンジで開催された。インテリアデザインを担当した佐々木達郎建築設計事務所(東京都渋谷区)の佐々木達郎代表にOMO5東京大塚でのこだわりを聞いた(写真:日経アーキテクチュア)
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 星野リゾートの新ブランド「OMO」は、ホテルを中心とした街全体をリゾートと捉え、街の魅力に寄り添う新たな都市観光ホテルだ。「寝るだけでは終わらせない、旅のテンションを上げる都市観光ホテル」をコンセプトとする。ターゲットを観光客に絞ることによって「ロケーションが変わる、施設が変わる、そしてサービスが変わる」と星野代表は説明する。

 OMO1号店は旧旭川グランドホテルを改修し、2018年4月28日に開業したOMO7旭川(北海道旭川市)。2号店となるOMO5東京大塚は、ホテルの建築設計・施工を竹中工務店が、インテリアデザインを佐々木達郎建築設計事務所がそれぞれ担当した。

 OMO5東京大塚は、JR山手線大塚駅北口、都電荒川線大塚駅前駅のいずれからも徒歩1分の場所に位置する。ホテルに向かって歩くと、1階には「eight days cafe」が営業し、少し進んだ先にある木格子の装飾が見えればOMO5東京大塚の入り口だ。

東京・大塚に星野リゾートの新ブランド「OMO」の2号店「OMO5東京大塚」が開業した。OMO5東京大塚は山口不動産(東京都豊島区)が仕掛ける再開発プロジェクト「ba(ビーエー)」の1つでもある(写真:日経アーキテクチュア)
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OMO5東京大塚の1階部分では山口不動産が運営する「eight days café(エイトデイズカフェ)」が営業。通りに面して開口部が大きく開かれ、中の様子がよく見える(写真:日経アーキテクチュア)
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eight days caféのすぐ隣にOMO5東京大塚の入り口がある。ガラス張りになっており、中に設置されている木格子の装飾が目を引く(写真:日経アーキテクチュア)
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 ホテルのロビーは4階。エレベーターを4階で降りると、通路左手の壁に縦2m、横3mの巨大な「ご近所マップ」が設置されている。「ご近所マップ」とは、OMOが提供する「2大コンテンツ」の1つで、街を知り尽くしたOMOスタッフが独断で選んだこだわりのスポットを書き込んでいる。ちなみに、「2大コンテンツ」のもう1つは「OMOレンジャー」だ。OMOスタッフがふんするレンジャーが、友達感覚で利用客と一緒に街のディープな場所へと案内する。

OMO5東京大塚の「ご近所マップ」。大きさは縦2m、横3mで、エレベーター乗り場からロビーラウンジまでの通路の壁一面に設置されている(写真:日経アーキテクチュア)
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 「ご近所マップ」の先には、「OMOベース」が見える。地域ならではのデザインを施し、地域情報を提供することで観光客と地域をつなぐロビーラウンジだ。入り口と同じように木格子をイメージした装飾が施されている。開口部を大きくとったテラスからは、駅徒歩1分という立地のためJR山手線や都電を見下ろすことができる。ロビーラウンジにはオールデイダイニング「OMOカフェ」が併設されており、出発前やホテルに帰ってきてからも利用することができる。

OMO5東京大塚のロビーラウンジ「OMOベース」。空間上部には、入り口と同じ木格子をイメージした装飾が施されている。広さも十分確保しており、OMOパーティー当日はダンス集団「Tokyo ROUGE(東京ルージュ)」がパフォーマンスを披露した(写真:日経アーキテクチュア)
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 佐々木代表は、「大塚らしさ」を「日本らしさ」に置き換えて、デザインのモチーフを旅籠(はたご)に決めた。「議論の過程で、旅籠のような一般の市民が簡単に使うことができる宿をつくらなければいけないという話が上がった。『旅の籠(かご)』と書くことから、かごに見立てた格子をイメージし、かごの中に様々な楽しみを仕掛けていくストーリーにした」(佐々木氏)と話す。

 建物のファサードについても、ホテルの設計・施工を担当した竹中工務店にインテリアの格子のイメージを伝えてデザインを連動させた。開口部を大きくとることで、外から中の気配が感じられる。「一般的なビジネスホテルは窓が小さくて、閉鎖的な印象を持っていた。都市空間を変えていくという意味で開口部を大きくした」(佐々木氏)とホテルだけではなく、都市を変えていくことを意識したと話した。

ホテルの設計・施工を担当した竹中工務店に木格子のイメージを伝え、インテリアとファサードのデザインを連動させた(写真:日経アーキテクチュア)
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 「ご近所マップ」の設置場所も考え抜いた結果だ。佐々木氏は「プラン上は通路となっている空間だが、利用客が街へ出る、街から帰ってくる場所。その場所にマップを設置することで、出かける前にマップを見て計画を立てることや、帰ってきたときにマップを見ながら感想を話せる。コミュニケーションがつながる場所にすることができる」と、説明する。

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