大成建設は柱や梁を現しとした真壁で壁倍率15相当となる木造耐力壁「T-WOOD(ティーウッド)真壁」を開発した。架構に構造用合板をはめ込むなどにより耐力壁1枚当たりの剛性を高めた。寺社建築など上載荷重が重い建築で、開放性を維持しながら耐震性を向上させるのが狙いだ。2017年10月に特許を申請した。

 建築基準法の運用において、構造用合板を用いた木造耐力壁は壁倍率5または7が最大とされる。前者は仕様規定に基づく壁倍率計算で構造計算を実施する場合、後者は許容応力度計算などの場合だ。新技術は耐力壁としての国土交通大臣認定を取得していないが、壁倍率計算へ採用する場合、従来の3倍の性能に当たる。壁の長さ1.7mの試験体を用いた静的加力試験で、最大荷重の平均は133kNに達した。

 今回の新技術は構造用合板など一般的に流通する材料を使ったもの。従来、こうした一般材を使った木造耐力壁の開発はハウスメーカーや工務店などが中心となって進めてきた。大手建設会社が乗り出す例は珍しい。

静的加力試験による性能評価で、変形が終局域に達した試験体。柱勝ちの架構の柱間に構造用合板を配置、合板が架構から圧縮される形で力を受ける。横張りした合板の継ぎ目の奥に胴つなぎがある。合板を架構に留めるビスが引き抜ける形で壊れた(写真:大成建設)
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試験体の断面図。構造用合板を2枚張りする場合、従来は両面からくぎ留めしていた。T-WOOD真壁は1本のビスで2枚の合板と受け材を貫く。PC鋼棒は引き抜き力を負担する(資料:大成建設)
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