「太陽の塔」が、1年以上の改修・増築工事を終えて本日3月19日から一般公開となった。その内部は、避難安全性を確保するため30分ごとに最大80人までしか入れず、予約は既に5月頃までいっぱいだという。新しくなった「太陽の塔」を、公開直前に取材撮影した写真やイラスト、1970年大阪万博当時の写真なども交えながら3回にわたって紹介する。第1回目の本記事は、塔内部の展示空間を中心に解説する。

大阪府吹田市の万博記念公園に立つ「太陽の塔」。大阪万博のシンボルともいえる(撮影:菅原 由依子)
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公開直前の2月27日、太陽の塔を取材した。写真は左腕の内部で、一般公開時を想定して照明を点灯した様子を撮影した(撮影:菅原 由依子)
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 太陽の塔は、大阪府吹田市の万博記念公園に立つ。芸術家・岡本太郎(1911~96年)がデザインし、大阪万博でもひと際注目を浴びたモニュメントだ。万博開催後、75年に永久保存が決まったものの、通常時は人が立ち入らない「工作物」として残された。

 大阪府は太陽の塔を一般公開するため、約13億8800万円の費用を投じて、耐震補強を施すとともに地下に展示空間を増築した。改修設計は昭和設計、施工は大林組が担当した。法規上の整理や、図面など改修内容の詳細は1月10日に既報したので参照してほしい。

 新たに設けた増築部分は、太陽の塔の外観を保存するため、芝生の地下につくられた。塔の足元には歩道を整備したが、離れた場所から見ると歩道は芝生の丘に隠れて見えないつくりとなっている。

塔の足元には、新たに歩道を整備した。芝生の丘(写真左手)に囲われて遠くからは見えないつくりとし、景観の保存に配慮した(撮影:菅原 由依子)
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地下の増築部への入り口(撮影:菅原 由依子)
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 唐突だが、太陽の塔には4つの「顔」があったことをご存じだろうか。南面の頭に「黄金の顔」、胴に「太陽の顔」、北面の背中に「黒い太陽」、合計3つは外からでも確認できる。

北側から見た様子。信楽焼の黒タイルで「黒い太陽」が描かれている(撮影:菅原 由依子)
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 それらとは別に、地下にもう1つ金色の「地底の太陽」が設置されていた。今回の一般公開を機に、万博当時の資料などを基に「地底の太陽」が再現され、増築した展示スペース内で見られるようにした。

増築した展示スペースに「地底の太陽」が復活した(撮影:菅原 由依子)
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