NTT都市開発は、シェアオフィス事業へ本格的に参入する。ブランド名はLIFEとWORKをかけ合わせた「LIFORK(リフォーク)」。企業に勤めながら、自分の暮らし方・働き方を追求する人をターゲットとし、東京の大手町と秋葉原の2カ所で4月2日に開業する予定だ。

メーンのスペースであるワークラウンジは80席。照明の明るさと、椅子の材質や高さの組み合わせで、会員がその日の気分に合った居場所を見つけて使う(写真:菅原 由依子)
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 2月22日に公開されたのは「LIFORK大手町」だ。大手町ファーストスクエアウェストタワーの1~2階の一部で、延べ面積は約830m2。NTT東日本のショールームを改修した。コンセプトや機能は、大手町で働く人を集めたワークショップやヒアリングを通して決めた。デスクやソファ、会議室、イベントスペースといったオフィス機能のほかに、会員制の駐輪場であるシャワールーム付きバイクポートと保育園を設けた。

 LIFORK大手町のメーンターゲットはアクティブワーカー。例えば、近隣の大手商社で働く30代後半~40代で、家庭を持ち、年収は1200万円程度。自分らしく働き、自分らしく生きることを真剣に模索し始めているような人たちだ。彼らは仕事場以外で個人スペースと、仕事以外での交流を求めていると分析した。

 こうしたターゲットが必要としている空間をつくるために、トランジットジェネラルオフィスにディレクションを依頼した。オフィス空間の設計・施工はコクヨ、保育園の設計・施工は乃村工芸社が手掛け、運営はコクヨ&パートナーズに委託した。同社は渋谷ヒカリエでシェアオフィス「Creative Lounge MOV」を運営しており、そのノウハウを生かし、会員のニーズに対応してイベント企画や、機能のアップデートをしていく。

階段からメーンのワークラウンジを見下ろす。エグゼクティブ層を意識し、ラグジュアリーな落ち着いた内装とした(写真:菅原 由依子)
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LIFORK大手町の平面図。通りからの入り口は2カ所、大手町駅直結の大手町ファーストスクエア1階の共用部分から入ることもできる。色が塗られたエリアはスマートロックで管理している(資料:NTT都市開発)
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 メーンスペースとなるワークラウンジなど共用部分を使える「ラウンジ会員」は月3万円、共用部分のほかに2階のオフィスを占有する「オフィス会員」は部屋の大きさに応じて月38万4000円~115万8000円。会員でなくても1日3500円で共用部分を利用できる。

共用部分の階段脇にスタジアム席を設置。プレゼンスペースとしても使いやすい(写真:菅原 由依子)
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革張りの手すりがついた階段を上ると2階オフィスフロアがある。10~40m2の個室があり、スモールオフィスや会議室として貸し出す。会議室は30分当たり2200~4000円で利用できる(写真:菅原 由依子)
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会員制のシャワー付き駐輪場バイクポート。バイクポートの会員は、ワークラウンジを1時間1000円で利用できる(写真:菅原 由依子)
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バイクポートとワークラウンジの間にあるシャワールーム。自宅から自転車で通勤し、汗を流してから職場に向かいたいというニーズに対応。LIFORK会員になればシャワールームを利用できるので、皇居ランナーの利用も見込んでいる(写真:菅原 由依子)
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 NTT都市開発のシェアオフィス事業はスモールオフィスと短中期滞在型のアパートを組み合わせた「HIVE TOKYO」に始まる。2015年8月に千代田区九段南でオープンした。軌道に乗ったシェアオフィス事業の次なる展開がLIFORKだ。その地域で働く人の特性に応じた機能を持つシェアオフィスをつくることが大きなコンセプトだ。同社経営企画部の今中啓太次長によると、1つの形を複数展開せず、地域ごとの“単品生産”を重視するという。

 NTT都市開発は、LIFORKを単なる収益事業ではなく、実験の場でもあると考えている。使われ方を分析し、HIVE TOKYOで得られた知見と合わせて、オフィスにどのようなスペース、機能が必要かを分析し、展開していく考えだ。展開先はシェアオフィスに限らず、新規に開発するビルのブランディングにもつなげていく。

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