報復関税など貿易問題で注目を集めている米中関係だが、ITの世界でも対立が激化している。特に安全保障上の問題を懸念する米国の国会議員や政府当局からの、中国の通信機器メーカーに対する風当たりは強い。米国の同盟国である日本にとっても対岸の火事とは言っていられない。

直前で断念したAT&Tとの提携

 米ラスベガスで開催された世界最大の家電見本市「CES」において、中国ファーウエイ(華為技術)は年明け早々に大きな挫折を味わうこととなった。コンシューマー・ビジネス・グループ最高経営責任者(CEO)のリチャード・ユー(Richard Yu)氏が2018年1月9日の基調講演に登壇したが、ここで本来は予定されていた米AT&T社からの同社最新スマートフォン(スマホ)「Mate 10 Pro」の販売を発表できなかったのだ。

ファーウェイのコンシューマー事業部門CEOであるリチャード・ユー氏(撮影:山口 健太)
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 同氏は「報道でご存知のように、本来CESでは通信事業者との提携を発表する予定だった」とコメント。前日に米ウォール・ストリート・ジャーナル紙で「AT&T Backs Off Deal to Sell Smartphones From China's Huawei」という記事が出たことが原因で、AT&Tと提携しての販売はできなくなってしまったということを明らかにした。

 ファーウエイは米国での販売戦略を変更し、「Mate 10 Pro」はAT&Tからではなく、家電量販店やオンラインショップなどを通じてSIMフリー機として販売されることになった。

 また1月30日には、同様に米ベライゾンワイヤレスもファーウエイのスマホを販売する計画を全て中止にしたことが明らかになった。

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