ソニーの「aibo(アイボ)」開発の舞台裏や随所に盛り込まれた独自技術などについて、開発チームに話を聞いたインタビューを4回に渡りお届けしてきた。いよいよ5回目の今回が最終回。今回は、電磁雑音や熱対策について取り上げる。インタビューに応じてくれたのは、主に商品企画を担当した松井直哉氏(同社 事業開発プラットフォーム AIロボティクスビジネス)、ハードウエア開発を担当した石橋秀則氏と荒木拓真氏(いずれも同グループ SR事業室 商品開発グループ)である。(聞き手=根津 禎、進藤 智則、内山 育海、構成=赤坂 麻実、写真=加藤 康)

aiboに搭載されている基板には、多数のシールドが使われていた。電磁雑音(ノイズ)源が多いのか。

左が荒木氏、右が石橋氏
(写真:加藤 康、以下同)

石橋氏:その通りだ。電子機器の設計では一般に、配線レイアウトや部品配置、制御などの工夫で輻射ノイズを減らしたり、ノイズによる影響を低減したりする。それでもノイズ対策が十分ではない場合に、シールド板金を足していく。aiboの場合、開発期間が非常に短く、手戻りが許されないスケジュールだったため、最初からあらゆる部位にシールドを準備し、削減していく方針にした。

荒木氏:aiboには、ノイズ源になるアクチュエーターが多数あるので、他の電子機器よりも対策のハードルは高かった。特に無線関係に悪影響を与える。aiboの場合、無線LANだけでなく、LTEも搭載している。LTEのアンテナは、メインとサブの2つがあり、それぞれ別の基板にパターンアンテナとして設けている。LTE用のサブアンテナを形成した基板には、無線LAN用のパターンアンテナも一緒に設けた。こうしたアンテナの受信感度を低下させないように、ノイズ対策を講じた。

指で持っているのが、LTEのサブアンテナを形成した基板
無線LAN⽤のパターンアンテナも⼀緒に設けている。
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