いやぁ、調査結果を読んで腰が抜けそうになった。何の話かと言うと、日経 xTECHが実施した「COBOLに関する実態調査」の件だ。社内にCOBOLを使ったシステムがあると答えた人が、なんと回答者全体の61.6%を占めたのだ。

 この「極言暴論」の読者ならよくご存じかと思うが、私は「反COBOL」の急先鋒(せんぽう)と見なされている。COBOLを巡る「大問題」について警鐘を鳴らす記事を書き続けてきたためではあるが、若手を「コボラー」に仕立て上げている人月商売のITベンダーの経営者らからは目の敵にされている。

 そんな訳なので、この調査の結果に腰が抜けそうになったのだ。正直に言って「まだこんなにCOBOLプログラムが残っているのか」と衝撃を受けた。もちろんCOBOLプログラムが金融機関や官公庁を中心に多数残存しているのは承知しているが、まさか半数をはるかに超える回答が「COBOLあり」とは衝撃的な結果だった。

 中堅企業などではIT部門が絶滅状態になってしまい、ITベンダーからも見捨てられた「IT棄民」とでも呼ぶべき企業が多数存在する。こうした企業の基幹系システムは十数年、数十年にわたり塩漬け状態になっている。当然、多くはCOBOLプログラムだろうが、もはや誰も調べたことが無いので表には出てこない。そんな「ダークCOBOL」も含めると、残存するCOBOLプログラムはかなりの数に上るはずだ。

 COBOLプログラムがこんなに残存するなら、例の「昭和100年問題」も本当に起こるかもしれない。日付を和暦の2ケタで扱う、昭和期に作られたプログラムを改元などのタイミングで改修していないならば、昭和100年に当たる2025年にシステム障害が起こる。それが昭和100年問題だ。

 実は、私は昭和100年問題を一種の都市伝説と思っていた。30年以上も前のプログラムはわずかしか残っていないはずだし、残っていても改修ぐらいしているだろう。そう高をくくっていたが、その前提が崩れるような事態だ。COBOLプログラムに限った話ではないが、30年以上にわたり使われてきたプログラムは決して“わずか”ではない。

 そういえば、こんな調査もある。経済産業省が公表した、新元号に対応するための企業のシステムの改修状況に関するアンケート結果だ。それによると、1割弱の企業が「業務に大きな影響は無いので改元日以降に対応する」としている。平成への改元の際にも、そして新元号への改元の際にも「業務に影響がない」とスルーされたCOBOLプログラムは2025年にどんな影響を及ぼすだろうか。

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