米アップル(Apple)が2018年11月7日に発売した「MacBook Air」と「Mac mini」は、性能や機能の大幅な強化を図り、Macの再興を期待できる内容となっている。それぞれの特徴と期待される役割を見ていこう。

MacBook Airは待望の刷新

 MacBook Airは、2008年にスティーブ・ジョブズ氏が封筒から取り出すパフォーマンスで、最も薄いMacとして登場した製品だ。プロセッサーをインテルプラットフォームに乗り換え、パフォーマンスと消費電力のバランスを大幅に改善。この結果、Macの売り上げは飛躍的に伸びた。

 その後、MacBook Airは2010年に新しいデザインに刷新され、小型の11インチモデルが登場。価格が8万円台と安くなったこともあり、クリエーティブ向けの高級品からエンジニア、オフィスユース、教育現場まで広く受け入れられるオールマイティーな製品として隆盛を誇った。

 一方、MacBook Proは2012年からRetinaディスプレーを搭載し、2015年には小型で1kgを切る製品が登場。2016年には第2世代のRetinaディスプレーを搭載した製品も投入した。加えて、2015年に最も薄型軽量のMacとして、12インチのRetinaディスプレーを搭載した新生MacBookが登場した。

 しかし、MacBook Airは半ば放置気味で8年が経過していた。その意味で、今回の新製品は待望の刷新となる。Retinaディスプレーを搭載し、MacBookから学びを得たデザインで軽量化と薄型化をさらに推し進めた。

 ポータブルMacの販売の半数を占めるとも言われるMacBook Airは引き続き、その地位を維持しながら販売をけん引していく存在となるだろう。

MacBook Airには3つの問題点も

 しかしながら、問題点もある。ベースモデルの価格は1199ドルとなり、日本円では13万4800円(税別)となった。メモリーやストレージを追加すればさらに高くなる。ベースモデルの価格が1000ドルを超えた点は、特に教育市場やオフィスユースを考えると残念である。

 プロセッサーが1.6GHzのIntel Core i5しか選択できない点も物足りない。同プロセッサーはマルチコアで、「Geekbench 4」のスコアは6000を記録し、これまで販売されてきたMacBook Airよりもパフォーマンスの向上が見られる。

 とはいえ、以前はCore i7など上位のチップを選択することも可能だった。選択肢の幅が狭く、性能を求める場合はMacBook Proを選ぶことになってコスト増を招く。

 インターフェースの問題もある。MacBook Airの既存ユーザーが乗り換える場合、USB Type-CやThunderbolt 3に対応したアクセサリーやハブなどを新たに用意しなければならない。

 もっとも、アップル製品を使っているなら、いつかは訪れる移行とも言える。既にMacBook、MacBook Pro、iMac、Mac mini、そしてiPad ProがUSB Type-Cコネクターを装備している。MacBook AirとiPad Proにおける今回の採用により、USB Type-Cに対応したアクセサリーの充実と価格の低下も期待できる。